今年も「成城石井の福袋」の季節が来た。厳密に言えば、同店では店舗受取型の「福袋」に加え、自宅配送型の「福箱」も注文可能なので、「福袋と福箱」の季節だが。

もっと言えば、「福箱」については好評具合が著しいらしく、2023年夏以降より年4度の配送が決定したとのことだ。つまり「季節が来た」などといかにも1年ぶりの貴重なイベントのように書いたが、実際はそうでもないのである。「福箱」は割と来るのである。

完全に成城石井は味を占めている。前述の情報を知った時、筆者は「あの成城石井でも味を占めるんだな」と思わずにいられなかった。とはいえ、勢いを増す同店から視線を外すという選択肢はなく、今回注文したのは「冬のオードブルセット」という「福箱」である。

正式名称を書くと、「成城石井バイヤーセレクト! 年末年始のパーティーを華やかに彩る! 冬のオードブルセット」である。ここ数年、同店の冬の「福袋」や「福箱」を購入し、レビューし続けている筆者だが、こういったオードブルを注文するのは初めてだ。

「味を占めているのはお前も一緒ではないか」という声が聞こえてきそうだが、その通りである。年の瀬の味占め合戦である。ともあれ、そのオードブルセットの中身を以下に羅列しておく。


・スモークサーモンスライス 110g
・ローストビーフ 210g
・自家製 トリュフ香る オリーブ&ゴーダ 150g
・6種のバラエティチーズセット 145g
・ハモンセラーノレゼルヴァ14ヶ月熟成 180g


以上5点が入って、セットの価格は4900円だった。それぞれの商品の価格を公式オンラインショップを参照したりしながら合算したところ、計約5500円相当という結果が出た。数字の上では「ややお得」という程度だが、実際に商品を並べてみると豪勢さに圧倒される。

例えば「清冷なフィヨルドの海のサーモンを使用」とパッケージに書かれた「スモークサーモン」は、その広告文句に違わず見た目からして麗しいし、

丁寧に手摘みしたギリシャ産ハルキディキ種のオリーブを収穫後24時間以内に加工したという「オリーブ&ゴーダ」には、否応なしに「参りました」という気持ちにさせられる。

そのうえパルミジャーノレジャーノ、ミモレット、ゴーダ、ムールドベサック、レッドチェダー、ホワイトチェダーの6種を詰め合わせた「チーズセット」には、降参しているのに殴りかかられているような気分になる。

「ハモンセラーノレゼルヴァ」に至っては、もはや何がなんだかわからない。実はスペインの生ハムのことらしい。

一周回って、「ローストビーフ」のシンプルさに心が落ち着くという倒錯的な現象が起こる始末だ。この「ローストビーフ」にせよ、濃厚な旨味が固形化したような出で立ちをしているので恐ろしい限りである。

やはり成城石井、これが成城石井だ。勢いに乗っていても調子には乗っていない。一部の隙もない布陣と言うほかなく、食料品であるにもかかわらず所有欲が満たされるレベルだ。オードブルセットに手を出してみて正解だった。

オンラインショップの商品ページには「ご家族、ご友人が集まる年末年始のパーティにおすすめの食材をセレクトしました」と書いてあったのだが、そして筆者も一人では持て余すので家族と分け合う予定だったのだが、段々その気も失せてきた。なるべく誰にも渡したくない。

皆さんも興味が湧いたら、ぜひ成城石井の「福箱」をチェックしてほしい。残念ながら「2023年冬の福箱」については受注が終了しているが、冒頭で書いたように「福箱」自体は季節ごとにやってくる。来年は皆で味を占めようではないか。

参考リンク:成城石井 公式サイト プレスリリース公式オンラインショップ
執筆:西本大紀
Photo:Rocketnews24.