ハーブ飲料、自分はあまり好きじゃない。大の甘党である僕は、あんな酸っぱくて苦い物は苦手だ。「良薬口に苦し」と言われても、甘くできるだろう? そういう技術があるじゃん。
──ある日、僕は騙されたんだ。アイスティーを売ってる屋台を見つけたかと思いきや、なんとハーブ飲料だった。最初は避けてたんだが、まぁなんか そそられるんだよな。
というわけで、実際に飲んでみた!
・ジャムじゃなくてジャムウ
インドネシアでは昔からハーブ飲料を飲む習慣があって、ここでは「Jamu(ジャムウ)」と呼ばれている。パンに塗るやつじゃない。
種、葉、花、根やハチミツ、卵、牛乳など、植物由来と動物由来のものがある。種類は様々で、甘酸っぱいのから苦いのまでたくさんある。もちろん、使われてる素材で体への効果が違ってくる。僕はどんなやつも嫌いだけど、タマリンドと黒糖から作られた「シノム」だけは飲める。
普段はジャムウ商人がいろんなジャムウが入ったボトルを担いで売りに回るんだけど、人気が薄れたのか最近は見かけなくなった。昔は結構いたのに残念。なのでその写真はなし。
・若者ウケしているジャムウ
さて、冒頭でも書いた通り、ある日アイスティーの屋台を見つけたと思いきやジャムウの屋台だったので、今まで避けてたが少しジャムウが気になり始めた。屋台的にめっちゃ若者ウケを意識してるから、多分普通のやつとは違うかも。
その屋台がこちら。
カラフルだー。普通のジャムウは茶色1色だぞ。ちなみに屋台のジャムウには「Iboe(イブ)」という会社が関わっているようで、その会社はインドネシアで最も古くからジャムウを製造・販売している。
看板には「近代的で健康的」というスローガンが。
メニューはこんな感じ。
左上からクルクマ、ローゼラ、生姜、ブラスクンチュール、ヨシ、タマリンドターメリック、マンゴスチンアロエベラをベースにした飲み物。1つ1つの効能が丁寧に書かれており、好きなのを選べるようになっている。ポーションを選んでる気分。
甘党だから店員さんに「どれが甘いやつですか?」と聞いたら「マンゴスチンはいちご、アロエベラはライチ、ローゼラはカシス味だよ」とのこと。えっ、まじで?
試しにライチ味がするであろう「アロエベラ」を選んだ。効能は「消化を助け、肌をツルツルにし、デトックス効果を与える」とある。いやマジでゲームでポーションを選んでる気分。
少し経って出てきたのがこれ。価格はRp8000(約73円)。この価格でこれくらいの量ならスゲー安いと思う。飲んでみると……
おおお! なんと本当にライチのような味がして、しかもめっちゃ甘えーーー。これ砂糖とか加えてるの? と店員さんに聞いてみたんだが「ちょっとわからない」という。なんでやねん、お前が作ったやつやないかい。
匂いもライチである。おそらく、アロエベラにライチのシロップをつけて水で割ったと思う。まぁ何であれこれはこれで美味しいぞ。
・アロエナミン
口に合わなかった時のため口直し用に買っておいたオロナミンC。アキルに電流走る。
ほら、温泉とか銭湯で2つの飲み物を混ぜたドリンクあるじゃん? 名前忘れちゃったんだけど、まぁあれよあれ。そういうことなので、アロエベラ飲料に試しにドバー。
オロナミンCとアロエベラから成る「アロエナミン」爆誕。オロナミンCって黄色だったんだ。まぁ良い。果たしてお味は……
美味い! 炭酸がシュワシュワしてて、オロナミンCの味の奥でかすかにライチの味が。美味しい。美味しいけど、何やってんだオレ。
・まとめ
最後の最後で改造してしまったけど、これはこれで甘くてスゲー好き。
ただこれ本当にジャムウなのか。なんだかシロップを水で割っただけなようだが……。アロエベラ感が全然ない。粒粒はあっても良かったのに。
まぁ、苦手な人でもごくごく飲めるのは良い。ただ本物のジャムウを味わいたい時はこれじゃなくて、本物のやつを飲んでほしい。
「良薬口に苦し」というから、甘いこれがちゃんと効くのかわからないし。
でもオロナミンCと混ぜると美味いんだよな。Sampai Jumpa Lagi!
執筆:アキル
Photo:RocketNews24