2023年12月現在、アグレッシブに4つのメニューをテスト販売中の松屋。以前の記事でご紹介した「ドリア風チーズライス」もそのうちの1つで、松屋らしさが炸裂した非常にいい商品であった。売れるかはわからんけど。

さて、この記事でご紹介するのは同じくテスト販売中の『マレーシア風牛肉煮込み ルンダン』である。個人的にかなりワクワクするメニューであったが、結論から申し上げるとこのまま全国販売してもなかなか厳しい戦いになることだろう。

・世界一美味しい料理

牛肉などの塊肉をココナッツミルクと香辛料で長時間煮込んだ肉料理、それがマレーシアの「ルンダン」だ。2017年にはCNNで「世界一美味しい料理」に選ばれた……と、Wikipediaに書いてあった。なるほど。

そんな「ルンダン」は実に松屋らしいグローバルなメニューで、ジョージアの「シュクメルリ」やペルーの「ロモサルタード」に通じるものがある。メニューを通じてサラッと国際交流! 個人的に松屋を愛してやまない大きなポイントだ。

さて、松屋では全国70店舗で『マレーシア風牛肉煮込み ルンダン』を販売中。価格は830円、肉ダブルが1080円となっている。なお、どの店舗で販売しているかは松屋の「店舗限定キャンペーン一覧」を確認して欲しい。

で、私自身「ルンダン」を食べたことが無いためワクワクしながら松屋へ足を運んだものの、冒頭でもお伝えした通り「このまま全国販売されたとしても厳しい戦いになる」と申し上げるしかない。それには大きく2つの理由があるからだ。


・理由1「ルンダンなのか?」

先述のように私はルンダンを食べたことが無い。ゆえに現段階でも正解がわからないのだが、松屋のルンダンは単なるカレーであった。いや、むしろ日本では100人中100人が「カレー」と答えるであろう、純度100%のカレーである。

事前知識として「ルンダンは肉料理」というイメージがあったせいか、最後の最後まで「ウマいけど……いやでもこれはカレーだよね?」と頭の中はパニック状態に。松屋のルンダンはルンダンなのかもしれないが、紛れもなく「カレー」でもあった。


・理由2「割高感がある」

今回は1080円の「肉ダブル」を注文したが、それでも肉は「これくらいかー」という量。牛肉であることやご時世柄を考えれば妥当なのかもしれないが、ビジュアル的なインパクトには欠けていたと言わざるを得ない。

またあくまで味はカレーであったため、そうなってくるとどうしても他のカレーが比較対象になってくる。味的に最も近い「マッサマンカレー」が肉ゴロゴロで830円だったことを考えると、ルンダンを選ぶ動機は弱くなってしまうことだろう。


・ウマいけども!

もちろん松屋の「ルンダン」は、味的には全く問題がない。むしろウマい。ココナッツミルクと牛肉のダブルで濃厚な味わいは、流石の安定感。ただ、ちょっと割高に感じるカレーなのである。このままだとせいぜい「1回でいいや」という人が多いのではないだろうか?

もしマレーシアの方が「これは正統派のルンダンだよ。現地とほぼ同じ味」と仰るなら土下座するしかないが、それでも全国展開するならばやはり戦略を練る必要があるだろう。ちょっと割高に感じるカレーのままだと勝負は厳しいハズだ。

参考リンク:松屋
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.