ジャンボ〜! 今回は……お父さん、がんばりました。


常日頃から2人の娘たちが「行きたい、行きたい」と憧れ続けていた、“ケニア最高峰のポテト” を出す店こと、あのKFC(ケンタッキーフライドチキン)に彼女らを連れて行くことにしたのであるッ!!


そのことを発表した時の、娘らの喜びようったらヤバかった。「ウッキャー!」と、本当に狂ってしまったのではないかというほど喜んでいた。


親子3人どんな状況だったのか、興奮とともにレポートしていこう。


・ポテト自体は初めてでは無いが……

まず、オレはKFCのポテトを何度か食べたことがある。


というか、そもそも、オレがポテト評論家になったのは、2022年1月に発生した「ケニアKFC、国産イモ不使用発覚で不買運動」がきっかけだ。


その後、KFCにポテトが無いので、街の「安ポテト屋」のポテトを食べ始めたのが、オレのポテロール(ポテトパトロール)の原点ってわけさ。


ちなみに娘たちも、KFCのポテトは一応食べたことがある。ただし、「お持ち帰りの冷めたポテト」だ……。


「揚げたてポテト」と「冷めポテ」には雲泥の差があるのは皆様もご存知の通り。娘たちもそれを理解していて、「店で揚げたて」を望んでいたのだ。



我々3人がKFCレストランに入店すると、突如として娘たちのテンションはMAX以上のウルトラヘヴン状態に! 何に興奮しているのかというと……


「すっっっっっごいイイにおい!」


KFC特有の、あの油の、あのチキンの、あるいはポテトの、あの「KFCのニオイ」に大興奮し始めたのである!


なんならもうニオイだけで喜び倒れてしまいそうなくらい、それほどのエキサイト。その魔力が、KFCにはある。


そして店内を見回すや否や──


「ンキャアアアアアア〜〜〜〜ッ!!(恍惚)」


わかる、わかるぞ娘たち。なんという美しいテラス席。実は父であるオレのテンションも静かにレッドゾーンを振り切っている。


前回行った「中流階級向けのレストラン」とは、これまた雲泥の差がある最高級のトロピカル席! これがケニアの最高峰だ!!



んで、注文したのは……


チキン3つと、小さなポテト。しかし「ポテト家族」である我々にとって、「ポテトS」なんて一瞬で終わる量。


よって、ドーンと「ポテトL」を2つ追加で注文した。オレがL、長女もL、次女はSで良いだろう。


あわせてジュースも1本購入。コップをもらって3人で分け合った。そこは節約。でも、合計金額は……


なんとまさかの1500kes(約1437円)!


この「1回の食事で1500kesも使うチャオス」が、どれほど珍しく、どれほど勇気ある行動なのかは、長きにわたるカンバ通信の愛読者であれば痛いほどお分かりいただけるであろう。


決死の覚悟の1500kes。娘たちのために……!



当然、ポテトはアツアツだった。


そして、その熱を帯びたポテトを目の当たりにして、娘たちの目はらんらんと輝いていた。


だが、見惚れていたら冷めてしまう。父として、ポテトの先生として、指示を出す。


「熱いうちに食べなさい!」


「はいっ!」
「うん!」


そして……


長女「こんなに美味しいポテトを食べたのは人生初!」


次女「おいしーーーーーーーーーっ!」


……心の底から美味そうにアツアツのポテトを食べる娘たち。


久しぶりに見たかも知れない、心から幸せそうな娘たちの表情。


もうこれだけで1500kesの価値はあった……とオレは思った。


オレもオレでアツアツのポテトを食べながら、


う・ま・い……!


やっぱ美味いよKFCのポテトはよぉ……! ネンイチの恒例行事にするのも良いかもな……と考えていたその時!!


長女「なぜ他のレストランでは、このKFCのような美味しいポテトを作ることができないのだろう?」

なんという冷静かつ哲学的な疑問……!


というか、単に「美味しい」だけでは済まさず、「なぜ」に発展するのが、次世代ポテト評論家として期待もされる長女のスゴさ。


だが、彼女の父であり、そしてポテト先生でもある私はこう答えた。


「それはね、たぶんだけど、KFCでは他のレストランのように、ケニアのジャガイモを使っていない(※かつてKFCは南ア&エジプト産のイモを使っていた)からだとオレは思うよ」


今現在、ケニアのKFCが、どこ産のイモを使っているのかはわからない。だが、明らかに違う。これはケニアのイモではない。そんな気がする。



──てな感じで長女と「KFCのポテトはなぜ美味いのか」について議論している最中、突如、次女が泣きそうになり始めた! どうした!!


次女「もうすぐポテトが終わっちゃう!(泣)」


そう、あと少しで幸せの時間が終わってしまうことに対し、次女は心の底から悲しんでいたのである。


そんな次女に対し、オレはこう答えた。


父「泣かないで! お金が稼げたら、またKFCのポテトを買ってあげるから!!」


次女「もう私はKFCのポテトしか食べたくない! 次からもKFCのポテトを買ってきて!」


父「お金が入ったら、そうしてあげるから! お金が入ったら……!」


次女いわく、「KFCのポテトは噛みやすく、ホクホクしていて、それでいて甘くて美味しい」とのこと。


もちろん、食後に体調を壊すこともなかった。前回ハラを壊した次女でさえ、KFCではヘッチャラだった。


娘は涙を拭いながら言った。


「まだKFCのポテトが食べたいよぅ。食べ足りないよぅ」


オレはそんな娘を見て、「わかった。わかったから」と返事した。


がんばらなければ。


お父さん、引き続き、がんばらなければ。


クワヘリ!


執筆:チャオス(カンバ族)
超訳:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.

リクエストボックスに質問などを送ってもらえるとチャオス喜びます。よろしくお願いします!