ふるさと納税の「ワンストップ特例申請」は、寄附の翌年1月10日(必着)が申し込み期限となっている。間に合わなかった場合は確定申告をしなければならないので、まだまだ余裕なんて思わず、年内に手続きを終わらせた方がいいだろう。

私(あひるねこ)は数日前にすべて済ませたのだが、今年はふるさと納税を始めて以来、初のオンライン申請のみで全手続きが完了するという記念すべき年になった。書類を郵送しなくてもいいって最高! オンライン申請最高ォォォォオオオオ!!

……なんだけど、同時にめちゃくちゃモヤモヤすることがあったので聞いていただきたい。

・毎年恒例の作業

ワンストップ特例の申請で毎年不満だったのが、自分で作らせるタイプの返信用封筒だ。山折りして、谷折りして、のり付けして……。せめて封筒くらいは普通のを送ってほしいものである。

そんな状況下において、オンライン申請に対応している自治体は誇張抜きで輝いて見えた。できることならすべての申請をオンラインで完結させたい。今年こそ……! そう今年こそは……!!

・申請開始

2023年度、私が寄附した自治体数は3。最初の封筒を開封すると、中からオンライン用のQRコードが記載された用紙が。それではさっそく申請を始めよう。


リンク先のサイトから、マイナンバーカードをスマホで読み取ると……


むむ! 画面上に2つの自治体が表示されたではないか。そう、一度の読み取りで複数の自治体、複数の寄附に対して同時に申請を行えるのがオンライン申請の素晴らしい点なのだ。

つまり今年は、寄附した自治体のうち2つがオンラインに対応していて、残り1つは対応していない……いや待て。たしか今年寄附した自治体は、すべてオンライン申請に対応しているはずだ(購入ページに表記があった)。なぜ1つだけ表示されない?



・謎の現象

混乱しつつ該当の自治体の封筒を開けてみると、中からオンライン申請の案内が出てきた。え? 対応してるじゃん。よく読むと、申請には『IAM<アイアム>』というアプリのインストールが必要……


アイアム……?

・ガチで初耳

私も今年初めて知ったのだが、先ほど2つの自治体の申請を行ったのは『自治体マイページ』というサービス。しかし中には『自治体マイページ』に対応していない、『IAM<アイアム>』だけに対応している自治体もあるようなのだ。


さらに調べてみると……これは本当に驚いたのだが、『自治体マイページ』にも『IAM<アイアム>』にも対応していない自治体があって、その場合、今度は『e-ninsho』という別のアプリを使う必要があるらしい。むう……まだ増えるのか。

・モヤモヤ

結果的に私は、『自治体マイページ』と『IAM<アイアム>』を利用して、3つの自治体すべての申請をオンライン上で完結することができた。去年までの面倒な作業を思えば非常に喜ばしいことだ。しかし、同時にこうも思う。


それ、分ける必要あるのかと──。


『自治体マイページ』はアプリのインストールは必要ない。しかし、別に『マイナポータルアプリ』が必要だ。それに加え、申請する自治体によっては『IAM<アイアム>』と『e-ninsho』のインストールが必要……って、一体いくつインストールすればいいんだ?

素人ながらに、もっとこう上手いこと一本化できないのかと思ってしまう。全然ワンストップじゃないじゃないかと。めちゃめちゃ分岐してるじゃないかと。



きっとそこには複雑な事情があるんだろうけど、おそらくそれは自治体やサービス提供側の事情であって、利用する側の事情まで考えられているのかは疑問だ。できれば統一してほしいし、その議論だけは今後もストップしてほしくないものである。

参考リンク:自治体マイページIAM<アイアム>e-ninsho
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:IAM<アイアム>、e-ninsho(iOS)