5万円以内でアンコールワット(カンボジア・シェムリアップ)まで行けるのか試してみた!【5万円海外旅行】(3ページ目 / 1ページ目はコチラ


【2日目】タイ・バンコク → カンボジア・シェムリアップ

今日は長い旅になりそうなので、まずは早起きしての腹ごしらえ。そのへんの麺屋さんで、バーミーナム(タイ風ラーメン / 40B=165円)をすする。


ピックアップ場所はカオサン近くのスターバックス前。ここに午前7:50に集合……とのことであったが、なかなかそれらしきバスが来る様子はない。


しかし10分後の午前8時、バスではなくタクシーがやってきた。なおドライバーは私の名前と顔も把握している(前日に旅行代理店で写真を撮られていた)


その後、タクシーは「プラトゥーナム市場」あたりに向かい、タイ〜カンボジア間の送迎ならびに運送をしているっぽいカンボジア系企業の前で、しばし待機。


そして9時ごろミニバスに乗り込むも、あちこちのホテルを回り、9:30ごろまで他の乗客をピックアップ。私を含めて10人の乗客が揃ったところで、カンボジア国境へと出発した。



お昼前、2回ほど休憩。フードコートで、パイナップル(20B=82円)と、カオカームー(50B=205円)、コーラ(14B=57円)を飲み食いしてパワーチャージ。


その後、ガソリンを入れつつトイレ休憩があったりしつつも、ひたすら東に進んでカンボジア国境を目指す。景色もだんだん緑が多くなってきた。


そして出発から約6時間後の午後14時前、ついにカンボジア国境の街「アランヤプラテート」に到着。Star☆Plazaってビルが、まさに国境前の憩いの場だ。



と、ここでカンボジア人のスタッフが登場。カンボジアビザを持っていない人はビザ申請しつつ、越境前のメシ休憩をするという。

ちなみに驚くべきことに、事前にビザを持っていたのは私だけで、他の旅行者はビザなしでここまで来ていた。その場でのビザ申請代は1人1500バーツ(6180円)。

さらに驚いたのは、たったの約20分で各自へのビザが発給されていたこと。もちろんe-Visa(5388円)の方が価格も安いし安心だが、余裕あるなら国境取得でも良いかもなぁ……なんて思った。


そんなこんなで、皆のビザ申請を待ちつつ私が食べたのは、またもカオパット(タイ式チャーハン / 50B=205円)と水(10B=41円)。もうおなかいっぱい!


ここからは撮影禁止エリアを含むので簡単に説明するが、まずはタイのイミグレに行ってタイ出国。手続きが終わったところに、先ほどのカンボジア人スタッフが待機している。


ミニバスのメンバーが揃ったら、みんな一緒に国境を渡り、今度はカンボジア側のイミグレを通過してカンボジアへ入国。すると、またも先ほどのカンボジア人スタッフが待機している。

タイ〜カンボジアの国境を自由に行き来できるこのカンボジア人スタッフは何者なんだろう……と思いつつ、思っていたより安心して越境することができた。


そして、カンボジア人スタッフさんが、カンボジア側のミニバスまで案内してくれて、カンボジア側の国境の街「ポイペト」から、一路「シェムリアップ」までを目指す。



ここで私がビックリしたのは、20年前とは比べものにならないくらい「良い道路」になっていたこと。いつまでも、いつまでも、平たいアスファルトの道なのだ!


20年前、私がこの道を「窓のないボロいバス」で通った時は、穴ぼこだらけの赤土オフロードだった。ガタゴト道を、ゆっくり、ゆっくりと進んでいった。


道の途中、ガチで横転しているバスがあったり。ピックアップトラックの荷台にスシ詰めになっている埃だらけのバックパッカーたちに追い抜かされたり……。


とにかく、この道は、かつてのバックパッカーたちにとって、それもタイから旅を始める旅人たちにとって、汗と涙なくしては通れない過酷すぎる道だった。


それが今では、こんなにスムーズに!


しかも、こんなに快適なミニバスで!! 


横の車窓から見えるのどかな景色は20年前と同じだけど、


20年前の記憶から止まってしまっている私にとって、目の前に見える平坦な道は、あの時からは想像もできないほどの「未来の道」だった。



そして国境の街ポイペトから出発してから約3時間後、ミニバスは特に何もないバスターミナルへと到着。そして、そこは数台のトゥクトゥクが待ち構えていた。

まわりには何もなく、シェムリアップ中心部まではビミョーに遠い。なので彼らトゥクトゥクを利用するしか道はなく、そこかしこで緊張感高めの値段交渉が始まった。


私に話しかけてきたのは日本語を操る運転手で、ホテルまで5ドルで行くという。だが、そんな出費は想定外。無理だと答えると3ドルまで下がった。

しかしGoogleマップで調べてみると、宿までの距離は3.8km。徒歩なら1時間以内で行ける距離。よって、私は「歩きで行く」と彼らに伝えその場を離れた。

ところが、そんな私を見てトゥクトゥク運転手も黙ってはいない。「いくらなら乗るんだ!」と言うので「1ドル」と覚悟を決めた回答をしたり。価格交渉は熾烈を極めた。


結局2ドル(298円)で折り合いがつき、日本語で談笑しながら宿へ向かい、12分ほどで宿へ到着。やっぱりトゥクトゥクは快適だ。オークン(ありがとう)。


予約しておいた宿の名前は「Bun Kao Guesthouse(バン カオ ゲストハウス)」。狭い部屋だが、トイレ&水シャワーなど、必要なものは揃っている。


ビックリしたのは、バスルームに1匹のチャバネゴキブリが待機していたこと。私、カンボジアは過去にのべ3ヶ月ほど滞在したが、ゴキブリを見たのは初だった。



軽くシャワーを浴びてから、屋台街に繰り出してみた。注文したのは、カンボジア風の焼きそば(1.5ドル=223円)とコーラ(1ドル=149円)。


まるで「湯ぎりをしなかったペヤングソース焼きそば」のような、水っぽいソースでベッチャベチャの焼きそばだったが、腹は満たされたのでヨシとする。


帰りは明日のアンコールワット突撃作戦に備えて、水(1000リエル=36円)とコーラ(1600リエル=58円)を、繁華街「パブストリート」内のコンビニで買っておいた。

こんなキラキラした場所も、20年前のシェムリアップにはなかったので正直ビックリ。本当に月日の流れと “発展” を感じた。そこは完全に別世界だった。


これにて残りは8511円。この時点では、どのようにアンコールワットまで行くのかをまだ明確には決めていなかった。明日は明日の風が吹く。次ページ(3日目)に続く!


執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24
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