長野県ではコンビニのホットスナックで山賊焼(さんぞくやき)が売られている。そんな話を長野県出身者に聞いたのは何年前だったか。定食屋ではなくコンビニのホットスナックで山賊焼が食べられるとはさすが長野県。機会があれば食べてみたいものだ。

と思っていたら、全国のファミリーマートで2023年10月17日から山賊焼が販売開始されたらしい。しかも、リリースによると2021年に発売して好評を博した復活販売だという。2021年に全国発売されてたんだ。知らんかった……。というわけで、念願のコンビニホットスナック山賊焼を買ってみたい。

・食べ比べ

ファミマに行くと、ホットスナックのケースの上に「ザクザク食感!」と山賊焼(税込240円)のポップが出ていた。ファミマでザクザク食感と言えばファミチキ(税込220円)だが、もっとザクザクしているのだろうか?

山賊焼素人がただ食べてレビューするよりもファミチキと比較した方が伝わりやすい気がしたため両方購入してみた。ファミチキの味はみんな知っているだろうし、パラメーターの基本にすれば対比的にファミマ山賊焼のリアルに迫れるのではないかと思ったのである。

・衣

2つを並べてみると、色は山賊焼の方が濃い。リリースによると、山賊焼は「鶏もも肉をにんにくと醤油に漬け込みカリっと揚げた」ものらしいので醤油が利いているのかも。衣の質感も細かい粒々のあるファミチキに比べ、山賊焼はオーソドックスなから揚げを彷彿とさせる衣である。

食べてみたところ、気になっていたザクザク食感はファミチキの方が上だった。確かにカリッと揚がっているが、ファミチキの「ザクッ!じゅわ~」感ほどではない。まあ、この食感がファミチキの武器だし、これはファミチキが凄いって話だと思う。

・対比して見えた特徴

一方で、味のパンチ力においては山賊焼がかなり強い。噛んだ瞬間、ニンニクが口の中で爆発する。鶏もも肉をニンニク醤油に漬け込むという説明以上に圧倒的なニンニクだ。衣にもニンニク味がついてるんじゃないかと思うレベル。

言わずもがな、鶏もも肉のジューシーさと合っていて、ひと口で山賊焼のなんたるかを分からせられた気がした。コンビニのホットスナックってもっと当たり障りのないイメージだったが、先に食べたファミチキのオシャレな味をぶっ飛ばす有無を言わせない破壊力がある

・数量限定

山賊焼のポスターには色々書かれているが詰まるところ特徴は、肉とニンニク。洗練された味のファミチキと食べ比べたことにより浮き彫りになったのは力強さであった。

さすが大地の県・長野の郷土料理。ちなみに、ファミリーマートの広報に聞いてみたところ、今回の山賊焼の販売は数量限定で、なくなり次第販売終了となるようだ。食べてみたい人は、ファミマのホットスナックコーナーをチェックしてみよう。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.