やった……やったぞ……!! 禁煙するにあたり「100日」を1つの大きな目標に掲げていたが、先日無事にクリアすることができた。これにより俗に言う「3の法則」……タバコの悪魔に気をつけなければいけない3日、3週間、3ヶ月の3ステップ目も突破したことにもなる。

短いようで長かった100日。私は禁煙補助薬「ニコチネルパッチ」を使って禁煙にチャレンジしたのだが、何がどう変わったのか詳細をお伝えしたい。本稿が禁煙しようとする人の参考になれば幸いである。

・タバコの悪魔は今もいるか?

禁煙100日が経過したことで何がどう変わったかのか。まず真っ先に気になるのはタバコへの依存だろう。もともと私はタバコ歴20年でニコチン依存度「高」の中毒者。苦しまないはずがなかった。

特に最初の数日は地獄と言っても言いすぎじゃなく、3日目あたりはメンタルが折れながらも歯を食いしばって耐え抜いた。無意識のうちにタバコを欲する脳にもう自分は病気なんだと自覚し、周囲の励ましを糧にただただ前を向くしかなかったのを覚えている。

とはいえ、心底ヤバかったのは最初の1週間でなんだかんだ苦しさを感じたのは50日ほどだろうか。禁煙してから1ヶ月くらいはタバコの悪魔がちょいちょい顔を覗かせてきたものの、気が狂いそうな回数は徐々に減少していった。

日常生活の何かが喫煙のトリガー。コーヒーをはじめ、食後にお酒と何度もタバコが欲しくなっていたが驚くべきことに今はゼロと依存は消えた。何ならタバコのことを1日通して思い出さない日も増えたくらいだ(たまに思い出すのが依存症の怖いところだけど)。


・味覚や嗅覚の変化

そして「禁煙」でよく聞くワードは味覚、嗅覚といったところがある。個人差が大きい側面もあるかもしれないが、私は特に嗅覚が研ぎ澄まされたように感じている。中でもタバコに対する臭いは以前よりもはるかに敏感になった。

すれ違った人がタバコを吸ったのかどうか秒で分かるくらいに鼻が覚醒。あんだけ自分がスパスパ吸っていたのに臭いがキツく感じ、今じゃまったく受け付けない体になってしまったのだ。

また、意外だったのが紙巻きタバコよりもアイコスの臭いの方がエグく感じていること。独特な臭いがするとはよく聞く話だが、いざ自分が非喫煙者になったら正直ここまで臭かったのかと驚いている。


・心の変化

んでもって、個人的にもっとも大きかったのが心の部分である。これまで非喫煙者と行動するときは何かと気遣っていたものだが、タバコに縛られなくなったことで肩の荷がフッと下りた。

交通機関を利用するときも「吸いだめ」なんてする必要はなく、食後の一服や居酒屋でわざわざ喫煙所に行く手間もなし。吸えないストレスを抱えなくなって心にゆとりを持てるようになったし、このサイクルが自然なものになったことが心底嬉しい。

そしてまた100日を経過して見えてきたリアルな数字が「もうタバコはいいや」という気持ちを強くする。今じゃ節約できた金額は7万円を突破し、禁煙できた本数も3000本目前とめまいを起こしそうな数字になったのだから。

100日前までタバコをスパスパ吸っていたなんて自分でも信じられない。20年もの間、お金を払ってまであんなに臭いものを吸っていたなんて。寝ても覚めてもタバコだったあの日々は本当に何だったのだろうとさえ思う。

しかも寿命まで伸びている上に体の機能も回復に向かっているのだ。今はもう、喫煙者から薄情者と言われようが、改めて「百害あって一利なし」だと気づいたから絶対にあの世界には戻らない。


・どれくらいパッチを貼ったか

──とまぁ、私の場合はこのような感じで無事に100日を突破。禁煙に成功したと言っていい状態まで来ることができた。

そうだそうだ、参考までにどれくらいパッチを貼ったかについて触れておこう。一度こそ本来2ヶ月続けるべきニコチネルパッチを2週間でやめたら大変なことになったが、結果として使ったパッチは40枚だった。

今も手元に2枚残っていて、もう貼らなくていいやという瞬間はいきなり訪れた。ニコチネルパッチの説明書には6週間が1つの目安と書かれていたから、禁煙はうまくいけば40日程度でできるものなのかもしれない。

いずれにしてもタバコがないと生きていけないと思っていた中毒者の私がやめられたのだ。禁煙は意思を強く持てば、案外うまくいくのかも。禁煙を試みようとしている人は諦めないで。きっとできる。

参考リンク:ニコチネルAppSTORE「禁煙ウォッチ」
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.
Screenshot:iOS「禁煙ウォッチ」