ミスドがピザに手を出そうとしているらしい……と小耳に挟んだのは、今から2年前の2021年のこと。当時はごくごく一部の店舗で試験的にピザを扱っていたが、いよいよ時は来たようだ。

あれから2年と少しが経った2023年10月4日、全国のミスタードーナツで『ピザッタ』の販売が開始となった。果たしてミスドの勝負ピザはどんな仕上がりなのか? 発売初日に『ピザッタ』を食べてきたのでご報告したい。

・ミスドのピザ計画

ミスドピッツァ」の名で、ミスドがピザに色気を見せ始めた2年前。あの頃「ミスドピッツァ」は、全国13店舗のみの取り扱いであった。その後、コロナやらなんやらがあり「ミスドのピザ進出計画」を耳にすることはなくなっていた。だがしかし……。

どうやらこの間、ミスドは着々とピザの開発を進めていたようで、10月4日から2種類の『ピザッタ』の販売を開始した。注目すべきはかつての13店舗から一気に全国区での展開になったこと(一部店舗は除く)で、ミスドの意気込みがヒシヒシと伝わってくるようだ。

・四角いピザ

さて、商品情報を読む限り『ピザッタ』は四角い生地を採用し、味は「マルゲリータ」と「クワトロチーズ」の2種類が販売されるとのこと。単品価格はどちらもテイクアウトが486円、イートインが495円となっている。

「ミスドピッツァ」は正統派のピザを提供していたが、いよいよ全国展開となった『ピザッタ』はどんなピザなのか? よっしゃ、ミスドの勝負ピザを全身全霊で味わってみようではないか。

というわけで、注文からしばらくして熱々の『ピザッタ』が到着。四角い生地は四角い箱に収められており、手を汚さないで食べられる工夫が施されていた。こういうのは何気に嬉しい気遣いである。

で、肝心のお味はと言うと、生地がとにかくモッチモチ! カリカリの要素は1ミリもなく “モチモチに全振りしました感” がハンパではない。いわゆるピザの耳も皆無であり、モチモチに始まりモチモチに終わるモチモチの生地であった。

実はこれ、かつての「ミスドピッツァ」でも似たような生地が採用されていた。当時の記事には「明確な耳が無いモチモチのピザ」とあるが、ピザッタは確実にミスドピッツァの遺伝子を引き継いでいると考えていいだろう。

・モチモチ全振りピザ

もちろん味自体も隙は無く、マルゲリータはトマトソースの酸味とバジルの香りが好印象。クワトロチーズはやや単調な味わいであるものの、サイズ的に飽きるというほどでもない。ボリューム的にはピザッタ1枚でドーナツ2個分くらいはあるハズだ。

ドーナツの弱点は「ご飯になりにくいこと」であり、ミスドもそれを補うためラーメンやらパイやらを販売している。そういう意味で『ピザッタ』は、ミスド待望の「ご飯になるメニュー」なのかもしれない。これは全く悪くないし、ピザ欲は普通に満たせた。

ピザッタが定番メニューになるのか、それともいつの間にか終売してしまうのかは、現時点ではわからない。ただし、この記事では「ミスドのピザッタはモチモチ全振りの美味しいピザ」とだけお伝えしておこう。どうやらミスドのピザは本気……のようだ。

参考リンク:ミスタードーナツ
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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