山梨銘菓「信玄餅」。山梨県内に何軒か製造メーカーはあるが、一番有名なのは桔梗屋の「桔梗信玄餅」だろう。なんたって信玄餅のテーマパーク『桔梗信玄餅工場テーマパーク』を運営しちゃってるくらいだからね。

信玄餅のテーマパーク!? と思うだろうが、要は工場見学ができる複合施設。なかでも「桔梗信玄餅の詰め放題」は有名なので、テレビやSNSで1度は目にしたことある方もいるだろう。

かねてより一度は詰め放題に挑戦したいと思っていたため、先日初めてテーマパークへと足を踏み入れた。しかし、入口で待っていたのは目を疑うような光景だったのだ……


・テーマパークで「桔梗信玄餅」詰め放題チャレンジ……!?

『桔梗信玄餅工場テーマパーク』は山梨県笛吹市の中央自動車道「一宮御坂」インター付近にある。立地的に寄りやすいのだろう、車や観光バスがひっきりなしに駐車場へと入っていくな。

現地に着いたのはお昼前くらい。詰め放題にチャレンジしたい気持ちはあったが、もうこの時間だと整理券配布は終了しているかもという懸念はあった。ただ、せっかくここまで来たのだ。もし残っていたらラッキーくらいの気持ちで立ち寄ってみたのだが……




は???? 6時で整理券配布が終了? うそだろ?


まてまてまて、オープンは9時だぞ? GWでもなければ年末年始でもない普通の土日なのに、オープンの3時間以上前から詰め放題を求めてやってくる人がそんなにもいるのか!?

正気の沙汰とは思えなかったが、値段を知ると納得。220円の詰め放題で、多い人だと20個近く詰めることができるらしい。賞味期限間近な品とはいえ、通常だと1つ180円ほどするからな。これだけお得なら早朝から頑張る理由になりえるよね。

残念ながら詰め放題に関しては文字通り門前払いをくらったわけだが、「桔梗信玄餅工場テーマパーク」でのお楽しみはそれだけじゃない!

なんといってもメインは無料の工場見学だろう。製造ラインを窓から俯瞰で見て回るシンプルなスタイルであるが、規模がデカイのでなかなかに見応えがある。

一番驚いたのは、桔梗信玄餅のビニール風呂敷を手作業で結んでいたこと! ズラズラと流れてくる桔梗信玄餅を、8人の風呂敷職人が手際よく結んでいく様子は一見の価値あり。

この工程は見入る人が多く、全てを結び切らなきゃいけない最後尾の2人に特に注目が集まっていた。自分ならあのプレッシャーには耐えられないなぁ……。きっちり漏らさず結んでいく様はさすがプロである。

工場見学のあとは、工場併設の売店「桔梗屋東治郎」でお買い物。製造工程を見学した「桔梗信玄餅」はもちろんのこと、「桔梗信玄 餅どら」や「桔梗信玄生プリン」など、桔梗屋のありとあらゆる商品を取り扱っているお店だ。

そんな中、少し前にSNSで話題となっていたレア商品『桔梗信玄餅 極』を発見! プラスチックの容器を最中(もなか)にしちゃったという、丸ごと食べられる新商品だ。

山梨以外では手に入らず。しかも、すぐ売り切れてしまうと聞いていたので、こんな時間でも買えるとは……! お店の人によると、休日はいつもより個数を多めに用意するが、基本的には午前中に売り切れてしまうとのこと。

今回は運良く残り10箱のタイミングで買えたが、ショップ内をぐるぐる回っているうちにいつの間にか全て無くなっていた。流れ的にまず工場見学をしたくなる気持ちはわかるが、限定品を買いたい人はまずショップを覗いたほうが良いだろう。


・間違いなく山梨のオススメ観光スポット

紹介した場所以外にも、山梨名物「ほうとう」を楽しめるレストランや、オリジナル弁当を売っている激安コンビニ、アウトレットストアに、ソフトクリームを食べられるカフェなど、意外と盛りだくさんな『桔梗信玄餅工場テーマパーク』。

ガッツリ1日過ごせる場所では無いが、近くを通ったら立ち寄りたい、そんなテーマパークだったな。 なにより工場でひとつひとつ丁寧に作られている様子を見て、ますます桔梗信玄餅が好きになってしまった。

詰め放題を狙う人は早起き必須だが、詰め放題をしなくてもテーマパークは十分楽しめるので安心してほしい。ただし、売店で限定品を買いたい人や、アウトレットストアで掘り出し物を見つけたい人は、なるべく早めの行動をオススメするぞ!


・今回ご紹介した施設のデータ

名称 桔梗信玄餅工場テーマパーク
住所 山梨県笛吹市一宮町坪井1928

参考リンク:桔梗屋「桔梗信玄餅 極」
執筆:まろ
Photo:RocketNews24.

▼お土産で買ってきた『桔梗信玄餅 極(3個入り700円)』。本当に容器が全部最中になってる!

黒蜜をかけて容器ごと食べると100%きな粉でむせるので、一度風呂敷に中身を出して混ぜてから、

最中容器に再度戻して食べるとスマート。風呂敷にお餅と黒蜜を出して揉んで混ぜる手法は、桔梗屋のYouTubeでも紹介されている正当な手法。

ただ、味は結構普通かも。発想はとてもおもしろいけど、最中無しの方が洗練されてて個人的には好きでした。