山梨県でも最強格の知名度を誇る銘菓「桔梗信玄餅」。公式HPによると、1968年(昭和43年)の夏に初めて販売したそう。開発のヒントは安倍川餅だそうだが、「桔梗信玄餅」の知名度はもはや安倍川餅を超えている気がする。

そんな「桔梗信玄餅」のお酒が2022年12月6日に登場した。「桔梗信玄黒蜜きな粉」といい、お値段は500mlで税込み2420円。

・20度

実店舗での販売は山梨県外だと限られており、ネットだと送料がかかる。私が公式HPからオーダーしたのは12月中旬だが、初期の出荷分は売り切れていたのか今年の2月以降の出荷となり、やっと先日ゲットできた。

瓶の裏側に貼られたラベルによると、度数は20度。スイーツ的な感じなので5度とか10度程度だろうと思っていたが、これは意外。けっこうストロングめな度数だ。

ストレートの他、豆乳、牛乳、ソーダ割りが具体的におススメされている。


・黒蜜

封のシールには武田氏の家紋「武田菱」。


蓋を開けると漂う黒蜜の香り。


グラスに入れた感じはほぼ黒蜜。とりあえずストレートでいってみよう。


_人人人人人人人人人人人人_
> 甘ァァァアアアアア!!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄


めっちゃ黒蜜フレーバー。夏の夜にその辺の木に塗っておいたらカブトムシが1万匹くらい集まりそう。

20度という高めの度数は、意外なことにあまり実感がない。アルコール特有の刺々しさや口内がヒリつく感覚は希薄で、黒蜜の甘さを阻害しない。飲むスイーツだなこれは。



・vs桔梗信玄餅

そこで気になってくるのが、オリジナルな「桔梗信玄餅」との違い。ということで、Amazonにて6個入りを買ってきた。


実は「桔梗信玄餅」を食べるのは初めてだったりする。まずは普通に食べて味を把握しよう。なるほど、素朴な甘さ。トラディショナルなジャパニーズスイーツ感ある味わい。


本家を食べた後、あらためて酒の方を飲んで気付いたことがある。当初は黒糖の味ばかりに気を取られていたが、酒の方もほのかに きな粉と餅由来っぽい香りがするのだ。けっこう再現度が高い。

続いて試してみたくなるのが、「桔梗信玄餅」に黒蜜のかわりにこの酒をかけるとどうなるのかというヤツ。やってみよう。


黒蜜よりも酒の粘度ははるかに低いため、ビジュアルは若干シャバシャバしている。


食べてみると……なるほど。悪くないが、アルコール由来の苦味と舌のピリピリする刺激が、酒をストレートで飲んだ時よりも強く感じられる。これは予想外。

なぜそうなるのか科学的な背景に興味が尽きないが、ウマさの結論としては悪くもなく、しかし特別に良くなったわけでもない感じ。別バージョンの食べ方ですねっていう。個人的には微妙。

やはり瓶の裏に書かれている通り、牛乳などと合わせるのが良さそう。たぶんコーヒーリキュールみたいな使い方がいいのではなかろうか。私はデザート感覚でそのまま飲むのが気に入った。

創作スイーツを生み出すのが趣味の方とか、お菓子作りだとか、そういうのに使ってみると新たな可能性が開けるかもしれない。

参考リンク:PR TIMES桔梗屋桔梗信玄黒蜜きな粉
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.