GEO(ゲオ)のカー用品コーナーで「車載シートファン」という商品を見つけた。簡単に言ったら、ヘッドレストの隙間に取り付ける小型の冷風機で、首もと・背中の蒸れ・汗を解消してくれるという。もしかしたら真夏の運転を快適にしてくれるかもしれない。
ちなみに工事不要だから購入したその日のうちに設置が可能。気になる価格は1628円。ゲオのオリジナル商品ではないが “ゲオの選んだアイテム” だから信頼度は高いだろう。試してみる価値はありそうだぞ……ってことで、買ってみることにした。
・車載シートファン
夏の車内は暑すぎる。シートに座っているだけで汗をかいてしまうほど暑い。窓を全開にして高温の空気をいったん全部出してからエアコンをMAXにしても、涼しくなるまでには時間がかかってしまうものだ。とくに背中な!
車載シートファンを取り付ければ、エアコンではカバーできない「首もと・背中」に冷風が当たるわけだし快適度が増すに違いない。暑い時には「首まわり」を冷やすのが効果的だと聞いたこともある。期待はできるだろう。
さて、箱の中にはファン本体と固定用の部品がいくつか入っていた。どうやらヘッドレストのタイプによって「スナップ」と呼ばれる固定具を使い分けるようだ。ただし、シャフトが1本足など特殊なタイプのヘッドレストには取り付けができないという。
・取り付けてみた
それではさっそく作業に取り掛かりたい。流れは簡単だ。まずはヘッドレストをシートから外して……
シャフトの両側にクッションをつける。
つづいて、ヘッドレストのポールの幅に合うように「スナップ(固定具)」を本体にセットする。シャフトの間隔に合わせてスナップ(長・短)の組み合わせを変えるってことだ。
スナップの組み合わせが決まったら、クッションを装着した箇所にファン本体を取り付けるのだが、これが意外と大変だった。というのも……
できれば本体をガチっと固定したい(ゆるみなくキツキツの状態)のだが、力ずくで取り付けようとするとクッションがズレてしまってなかなかうまくいかない。なんとか設置できたものの強度が不安である。もう少し楽にガチっと固定する方法はなかったのだろうか。
そんで本体設置後に「高さ」と「前後」を微調整する。せっかく取り付けた本体が外れないよう慎重に。
最後にUSB端子をシガーソケットのUSB変換器(別売)に接続したら準備完了だ。
なお、電源スイッチは裏面にシールが付いているので好きな場所に貼ることができる。
さっそくスイッチを入れてみると……
…………
フォォォォォォオオオオオオー
風量は「弱」「中」「強」の3段階。弱は自然なやわらかい風で、強はなかなかパワフルな風だった。音はそれなりにデカい。例えるなら、ドライヤーの「弱」くらいうるさい。
ハンディ型の扇風機・送風機をヘッドレストに固定しているようなイメージだろうか。いや、だったらハンディ型の扇風機の方が使い勝手が良さそうな気がしなくもない。
そうは言っても、やはりハンディ型をヘッドレストに固定するのは難しい。よく考えられているってことだ。実際に暑い車内で使ってみると、スイッチを入れた瞬間から首もとと背中にやわらかい風が当たり、ヒンヤリとした清涼感が得られる。これがけっこう気持ちいい。
ただやはりガチっと固定されているわけではないので、1シーズン持たないかもしれない。どう考えても時間の経過とともに強度が増すタイプではないからだ。ガタガタ道を運転したらあっけなく落ちてしまう気がする。不安な場合はビニールテープ等で補強した方が良いだろう。
ちなみに「本体の向きを変えれば後部座席にも送風可能」とのこと。本体を付け替えるのが面倒じゃなければ、後部座席用の送風機として活用するのもアリかもしれない。ただ電源スイッチを貼っていたら1度シールをはがす必要があるので、やはりビミョーに面倒である。
アドバイスとしては、はじめに向きをキッチリ決めて固定すること。どうせ冬は使わないので「ひと夏限定」と割り切って使うことをおすすめする。それでも暑い車内で背中をヒンヤリ冷やしてくれるのはありがたい。1628円なら十分ではなかろうか。本格的な夏が来る前にぜひ!
参考リンク:株式会社ハック「車載シートファン」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.