ピザハットが何もかもフザけているとしか思えないピザを出してきた。その名も「パクチーすぎて草」。名前からして草を生やしているレベル。

2023年3月20日から4月9日までの期間限定で、価格はテイクアウトが2500円、デリバリーが2800円で店舗限定での提供だ。どう考えても1発ブッ放しての逃げ切りを念頭においたネタ商品にしか思えないが、実態を探るべく食べてみることに。

・Mサイズ

先に記した通り、こちらの商品は販売店舗が限られている。公式HPに一覧が掲載されているので、詳細はそちらをチェックしていただきたい。

私も近所には無かったので、少し離れた店舗まで電車でテイクアウトしに行くことに。向かいながら、到着時間に合わせてオンラインでオーダー。


Mサイズ(8カット)で、生地はハンドトス(スタンダード生地)のみな仕様。


店舗に到着と同時にゲット。あー、まだその姿すら目にしていないが、すでにパクチーの香りが濃厚……! パクチー嫌いの人は開封するまでもなくNGなのではなかろうか?


・においがヤバい

とりあえずお店から人の邪魔にならない場所まで移動し、中をチェック。パクチーがややシナシナになっているが、おおむね公式HPの写真通りと言っていいのではなかろうか。


箱を開けるといよいよマジで匂いがヤバい。私はパクチーが平気な人間で、初めからこの狂ったピザを食べるつもりでいるので平気だが、事情を知らずにこのピザの数メートル圏内に立ち入ったら「何か臭うぞ?」と違和感を覚えるはず。

何らかのソースの上にパクチーが入っているだけに思えたが、よく見るとエビが入っているもよう。公式HPによると、ソースはトマトソースとヤンニョムソースらしい。


・パクチー

それでは一度持ち帰り、食べてみることに。帰りの電車は比較的空いていたものの、正直言って、関西から東京までアツアツの551の豚まんを満席の新幹線で持ち帰る道中よりも肩身が狭かったことも記しておこう。

それではいざ実食タイム。食べてみると、匂いと味については(言うまでもなく)1000%パクチー。驚くべきは食感だ。

普通のピザというのはそれなりに生地の食感が感じられるもの。しかしこいつはパクチーのジュニジュニした食感が全てを持っていく。特に茎がヤバい

トマトソースとヤンニョムソース、そしてエビということで、そこはかとなくトムヤムクン的な方向性の味付けを目指してはいるが、全てパクチーにかき消されている。

各要素の戦力差をドラゴンボールで例えるなら、パクチーがブロリーで、他はウーロンとかプーアル並だ。抵抗の姿勢こそ見せるも、なすすべなくパクチーにワンパンされていく。


・それはない

まるでパクチーだけを味わうために生み出されたピザだ。そんな実態なのだが、恐るべきことに公式HPには「嫌いな人でも意外といけちゃうおいしさで草」とある。


まあ、もしかしたらワンチャン……いや、ねぇよ! これが平気なパクチー嫌いの人とか、今世紀最大の矛盾だろ……! このピザ、シンプルに大量のパクチーを食ってるようなものやぞ?

それでも、食べている時は本気でけっこうおいしかったため、パクチーが大好きならけっこう楽しめると思う

ただし、ちょっと好きとか、普通レベルという方は、少なくとも一人で丸ごと1枚食べるような真似は控えた方がいいと思う。なぜなら、こいつのパクチー力(ぢから)は食べた後にも続くからだ。

具体的に言うと、胃から延々とパクチースメルが香り続けるのだ。持続ダメージのごとく、消えないパクチースメルにメンタルを削られてしまう。

これを書いている今は、すでに食後から1時間ほど経過している。食べてすぐに歯を念入りに磨いた。お腹の中から息をリフレッシュさせてくれる、匂い消しの緑のヤツも飲んだ。

それでもまだパクチーのスメルを体内から感じる。もしかしてこれ、明日まで消えないんじゃないか……? 食った後の方が本番なのマジで草。

参考リンク:ピザハット
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
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▼私みたいに1枚まるごと行くという方は、タバスコをかけると良いと思う。途中で飽きるので。個人的には緑のタバスコがよく合うと思った。

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