ひと晩に1度はトイレに行きたくて起きてしまう私(中澤)。今朝も4時頃に目が覚めた。足元すら見えない暗い部屋。その暗さに目が慣れてくると押し入れが開いていることに気づいた。目が慣れても見えない押し入れの奥。どうしよう……怖くてトイレに行けない

まさか40歳にしてトイレに行くのが怖くなるとは思わなかった。こうなったのもテレビ東京のバラエティ『このテープもってないですか?』を見たせいである。

・過去の映像?

2022年の年末にBSテレ東で3夜連続放送され、現在、テレビ東京の配信サイト「ネットもテレ東」とTVerで視聴することができるこの番組。まずは、「ネットもテレ東」の番組紹介を引用すると以下のように書かれている。

「今や保存されていない貴重な番組録画テープを視聴者から募集・発掘する当番組!当時の貴重映像をそっくりそのままお届け!サブカルチャーに造詣が深い いとうせいこう、そして、いまドラマにバラエティに引っ張りだこの井桁弘恵(平成9年生まれ)を迎えます!当時を知る方も、全く知らないZ世代の方も、ぜひご覧ください」(テレビ東京HPより引用)

──と、昔の映像を振り返る趣旨であることが分かる。昭和の映像とか平成初期の映像って確かに時代が感じられて良いよね。だがしかし、そんな気持ちでこの番組を見てはいけない絶対に

・視聴者から募集

いとうせいこう、井桁弘恵、そして、進行役の水原恵理の3人がスタジオのコントロールルームみたいなところでトークをする形で番組は進んでいく。テロップやスタッフの笑い声がどこか過剰に感じるそのこじんまりした雰囲気はYouTube番組みたいだ。

なんとなくテレビを点けていてこれが流れてきたらチャンネルを変えるかもしれない。そんな若干スベり気味にも感じる雰囲気で進行していく。視聴者から募集した過去のVHS映像を振り返りだすと、その中の1つに入っているのはバブルっぽい時代がかったバラエティだった

・過去映像の中の視聴者投稿

例えるなら、ギルガメッシュナイトみたい。お下劣さにワイプのいとうせいこうが微妙な表情を見せるレベル。私の表情を鏡で見ているみたいだ。

そんなお下劣番組の中で視聴者から映像を募集しており、当時の素人たちからの投稿映像が流れ始める。なんだか合わせ鏡みたいだ。ぼんやりそう思っていると……ホンギャァァァアアア



・知ってても怖い

これ以上の説明は控えるが、私は全3回の放送を一気に見てしまい、結果、夜トイレに行けなくなった。ちなみに、そのお下劣番組の名前は『坂谷一郎のミッドナイトパラダイス』というのだが、第三夜の最後には以下のテロップが流れる。

「この番組の一部はフィクションです。該当箇所は、実在の人物や団体などとは関係ありません。また坂谷一郎のミッドナイトパラダイスは架空の番組です。」(『このテープもってないですか?』から引用)

──架空の番組であることは第1回を見る前から知っていた。でも、それでもトイレに行けなくなった理由は、怖さの質が、霊とかクリーチャー系が出てくるようなタイプじゃないからだと思う。冒頭の通り、深夜起きたときに押し入れの奥が気になる怖さだ。

・4個目の映像

TVerなどではバラエティにジャンル分けされている本番組。『このテープもってないですか?』本編は3回で終了するのだが、4個目の映像が配信されているのを発見してしまった。その名も……

「同封されていたVHS」。言わずもがな、『坂谷一郎のミッドナイトパラダイス』のテープを送ってきた人から送られてきたという意味だとおもうが……なんじゃそりゃ! 怖すぎるやろ!! こんなもん見た日にはトイレ行けなさすぎて膀胱爆発するわ

「ネットもテレ東」での第一夜配信は2023年1月24日までのようなので、勇気のある人は見てみてくれ。

参考リンク:ネットもテレ東『このテープもってないですか?』、TVer『このテープもってないですか?
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.