昨年「41種類(5万1000円〜1万5300円)のおせちの中からランダムで1つが届く」という触れ込みだった楽天の『福袋おせち』(海鮮かに処)が、今年はなんと「45種類(17万円〜1万8360円)」にパワーアップした。まさにおせちインフレ……一体どこへ向かっているというのか?
おまけに値段は据え置き1万2345円(税・送料込)ときたら、こんなもん絶対に買いだろう。17万円とはいかないまでも、せめて5万円くらいのおせちを引き当てたい! なんなら3万円でもいい!!!
・そして12月30日
年の瀬も押し迫った12月30日の昼下がり。辛気臭い空気が漂う当サイト編集部に、見慣れた箱が届いた。
去年よりサイズが小さいのは気になるが……昔から「小さい箱には福がある」って言うしね。さっそく開けちゃおう。
グ、グヌヌヌヌヌ!!!! 2段重っ!!!
私は知っていた……この時点で “3万円以上のおせちである可能性” がほぼ消滅したことを。とはいえ重箱の雰囲気から、それなりの品質であることは感じられる。エイッ! とフタを開けると……
ヒ〜〜!!! よく分かんねぇ〜〜〜!!!!!
・実に難しい
1万2345円ぶんの価値があるような無いような、ちょっと判断に困るビジュアルのヤツが出現してしまった。これじゃ……これじゃ去年と同じ展開ではないか!
資料によると、このおせちは大阪の割烹料理店『北新地 はし本』が監修した一品。本来の価格は2万1000円で、今回ゲットできる可能性のあった45種類の中で “37番目に高いおせち” ということになるようだ。
決してハズレではないが、さりとてアタリとも言いづらい……おまけに若干ではあるが、去年引き当てたヤツより値段が下がってしまった。ただし料理の品数は驚異の全57品。これは……どう捉えればいい??
・他人の意見を求めてみた
どうにも判断がつかないので昨年同様、当サイトの羽鳥編集長(調理師免許保持)に意見を求めることにした。果たしてこのおせちに1万2345円の価値はあるのか? どう思います、羽鳥さん?
羽鳥「あるんじゃない? これだけ作ろうと思ったら大変だよ〜」
中澤「いや普通にそれくらいするっしょ! 見なよ、アワビ入ってるじゃん」
急に会話に参加してきたのは中澤記者。「1万2345円の価値はあるっしょ」ということで、2人の意見は一致したようだ。なるほど……じゃあ2人はこのおせち、1万2345円で買いたいと思います?
2人「………………」
一同「………………(微笑)」
・おせちってそんなもの
「買ってまで食いたいか」と言われれば悩んでしまうが、誰かが用意してくれるなら食べたいもの、それがおせち料理なのである。
結論が出たところで、ここからはフリータイム。好きなヤツを食べちゃってください!
海鮮を中心に攻める羽鳥編集長に対し、中澤記者はしきりに「高野豆腐うめぇ」と感激している様子だ。実は関西出身の彼、普段から惣菜コーナーで買うほど高野豆腐が好きらしい。家庭によって味付けも具材も全然異なるおせち料理、好みも千差万別だよな〜!
なお私は黒豆の炊いたやつを噛みしめながら、亡き祖母を思い出して切なくなっていた。全57品の中には何の料理か分からないヤツも多いが、どれも上品な味付けがされている。こんなん自分で作られへん! おかげで素敵な正月が過ごせそうだ。
辛気臭かったオフィスの空気はおせちのおかげで和気あいあいとしたものに変化。この商品はすでに完売しているので、欲しい人は1年後のカレンダーに書き込んでおいてほしい。次こそ高額おせち、ゲットするぞ〜!
参考リンク:海鮮かに処
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.