つい先日、「焼肉の和民」に久しぶりに行ってみた。前に利用したのが2020年の11月頃だから約2年ぶり。なんでも、最近は同チェーンの全店舗で食べ放題が始まったのだとか。

その食べ放題が2年前とは別モノと聞いたからには味わっておかねばなるまい──と思い訪れたのだが、実際は肉を食べているときよりもメニューを開いた瞬間の方が記憶に残るという結果になった。

・パッと見同じだが

最初に言っておくと、お店の基本的なところは変わってない。タッチパネルで注文したらお肉がレーンで運ばれてくる回転寿司的な仕様といい、広めの席といい、2年前とほぼ同じ。


そのあたりは以前に当サイトの江川資具が執筆した記事をご確認いただきたい。また、肉の味も以前とほぼ同じ印象で、「値段を考えれば十分にコスパ優秀」という感じだった。


最近全店舗に拡大された食べ放題プランでは、そのお肉を含め海鮮類、スープやサラダ、冷麺やビビンパなどのサイドメニュー、さらにデザート17種が対象。時間は90分でお値段3500円(税抜)となる。

食べ放題をやってる焼き肉チェーンは多いが、デザートまで対象になるのは珍しいかもしれない……と思いながら店員さんに「このプラン(食べ放題)でお願いします」と告げる。

飲み放題は含まれないので、タッチパネルで生ビールを別途注文。それが運ばれてくるまでの間、私は手持ち無沙汰でメニューを開いた。すると……



え? ALL390円(税抜)!?



いや、鳥貴族かよ。



……となるのは私だけではあるまい。実際のところ現在の鳥貴族は319円(税抜)だが、この価格統一っぷりはまさに鳥貴族スタイル。なお「焼肉の和民」はお肉だけじゃなく、生ビールも角ハイもハウスワインも石焼ビビンパもたまごクッパも390円(税抜)。


いつの間に「焼肉の和民」はこんな感じになったのか? たしか2年前はここまでお肉が安くなかったはず……と思い調べたら、2022年3月29日にPR TIEMESが「世界的食品インフレの中でワタミ史上最大の値下げ」という記事を公開していた。

それを読むと、「値上げが続く世の中、ワタミは挑戦します。ロース、カルビ、ハラミ、量変えずオール390円(税込429円)」という文言が飛び込んできて、何とも言えない気持ちになった。

この “何とも言えない気持ち” を説明するのは色々な意味で難しい。もちろん安いのは嬉しいのだけれど、「え? 大丈夫ですか?」と思わず聞きたくなるような感じと言おうか。

そして、そうなる原因の1つはワタミが今まで積み上げてきたイメージによる部分もあるだろう。まぁ、「焼肉の和民」はネガティブな声があることを承知で “和民” と付けたのだから、それはそれですごい挑戦だとは思うが……。


ちょっと話が逸れてしまったので まとめると、私が久しぶりに焼肉の和民に行って何より驚いたのはALL390円(税抜)になっていたことだった。中には390円じゃないメニューもあるが、ほぼ鳥貴族スタイルと言っていいはずだ。


ちなみに、食べ放題自体は決して悪くない。むしろ他チェーンがやってる同価格帯の焼肉食べ放題と比べると、味的にも品揃え的にも満足度は高かった。


特にデザートが充実しており、焼肉食べ放題なのかデザート食べ放題なのか分からないレベルである。なので、甘党にとっては穴場的食べ放題と言っていいかもしれない。


あるいは、「焼肉の和民」はデートで利用したいカップル層をメインターゲットにしているのだろうか? そう言えば、店内には若いカップルがチラホラ。なるほど。席が広くて居心地が良いし、よくよく考えればデートでの利用もアリな気がする。

まぁ、ALL390円(税抜)の「焼肉の和民」をデートで利用することがアリかナシかについてはネット民の意見が割れそうだが、もしかしたら同チェーンは数年後にコスパ最強デートスポットとして有名になっている……かもしれない。いつの日かまたレポートしよう。

参考リンク:焼肉の和民「食べ放題プランの販売を全店舗へ拡大」、PR TIMES
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.


▼焼肉の食べ放題なのにデザート充実しまくり!

▼価格を考えたらお肉は全然アリ……だけど!

▼これを見た瞬間がもっとも「え?」となった