カステラ一番、電話は二番、三時のおやつは……もちろん文明堂である。おそらく日本で最も有名なCMのひとつと言えるだろう。ちなみに同CMがはじめてテレビで放送されたのは1962年。つまり、テレビが一般家庭に普及しはじめた頃から放映しているという。

なぜいきなりそんな話をしたのかというと、伊勢丹新宿店の地下1階にオープンした『匠の焼き菓子 CONGALI 文明堂』で、CMキャラクター・カンカンベアの形をした人形焼き「こぐま焼き」が発売されたからだ。しかも……

おやつの時間に合わせて午後3時から数量限定で販売しているという。仕事の合間に1個買いに行こうと思ったら……大行列だったでござる! 

・めっちゃ並んだ

仕事が一段落したのが15時半過ぎ。職場から伊勢丹新宿店までは歩いて10分もかからないので、今日のおやつ休憩は「こぐま焼き」と決めていた。小雨がぱらついていたので地下通路を通って伊勢丹新宿店へ。サクッと1個だけ買って帰ろうと思ったら……

驚くほどの行列である。伊勢丹をナメていた……たしかに「伊勢丹に新店オープン」となれば並ぶのは当たり前か。

列の最後尾につくと「ご注文はお決まりですか? 釜出しカステラはラスト1切になります」と店員さん。なんとなく「こぐま焼きを1つ」とは言いづらかったので「こぐま焼きを3つください」と答えた。「こぐま焼きの札」を受け取り、しばし待つことに。

──数秒後、やっぱり「釜出しカステラも食べたい」と思ったタイミングで、後ろの方が「間に合った〜」と喜びの声を上げながらカステラの札を受け取っていた。遅かったようだ。仕方ない。今日は「こぐま焼き」を食べることにする。


・約30分後

結果的に30分並んだ。いざ自分の注文する番になって、あらためて「こぐま焼き3つ」とお願いすると、店員さんに「専用箱は5個からとなります」と言われ……「では5個にします!」と答えてしまった。どうやら「こぐま焼き」はまだまだ買えるようだ。5個1080円である。


もしかしてCMでも、こぐまが5匹並んでいたから5個で1セットなのだろうか。とにかく5個となると、その場でサクッと食べるわけにもいかないので、職場に持ち帰って仕事をしながら食べることに。箱はいたって普通だった。ともあれ、ようやく “3時のおやつ” である。


さて、こぐまのデザインはつぶらな瞳を再現するために試作を重ね、また鼻を高くし立体感が出るように工夫を凝らしたという。レトロで懐かしく感じられるデザインに仕上げたのだとか。まさにCM『文明堂豆劇場』の可愛らしいこぐまである。

ふんわりやわらかいカステラ生地に皮むきこしあんが入っていた。上品で甘さ控えめ……口当たりがしっとり滑らかで美味しい。1個食べたらもう1個食べたくなる味だ。ただ5個となると多い。賞味期限は今日明日の2日間なので、無理せずいただこうと思う。

・手土産に良さそう

手土産にも向いている文明堂の「こぐま焼き」。午後三時からの数量限定発売となるので、興味のある方はチェックしてみてほしい。また今回は買えなかったが「釜出しカステラ」も美味しそうだったぞ。私もまた機会があれば、おやつ休憩でカステラを食べようと思う。


参考リンク:匠の焼き菓子 CONGALI 文明堂
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.