当サイト所属のマサミ記者は奈良県在住。女性ライターが少ないという背景もあり、私(亀沢)は後輩ながら仲良くさせていただいている。先日私がマサミ記者に会うべく奈良行きの計画を立てていたところ、羨ましそうにこちらを見つめる男が1人。

聞けば「サシで木下さん(マサミ記者)を誘う勇気はないが、同行できるならお願いしたい」と意気地のないことを言う。今年40歳になった彼は寂しい独身だ。たまには女の子とお話したいのだろう……そう気の毒に思った私は、彼を連れて奈良へ。

その結果 “見てはいけないもの” を目撃してしまったことをご報告しておく。

・中澤という男

その男は当サイトの中澤星児記者(大阪府出身)。実は彼の実家から奈良駅までは、普通列車で30分ほどの道のりだ。しかしながら……

地元・大阪駅で早くも道に迷う中澤記者。頼もしさを一切感じさせない立ち回り、さすがと言うほかない。

マサミ記者と久々の再会を果たし、大層嬉しそうな中澤記者。この日は彼たっての希望で “マサミ記者が鹿とたわむれる記事” の撮影を行うことになっている。女子2人と奈良観光を満喫したうえ、ちゃっかり仕事もしちゃう根性……そういう貪欲な男なのだ、中澤記者は。

ギリギリの距離を保ちながらマサミ記者を尾行する中澤記者。これが夜間なら通報されていたに違いあるまい。


・鹿も引くレベル

ってことで、やってきたのは奈良公園。鹿たちが夏バテしていないか心配だったが、せんべいを頬張る姿を見てホッとした。

鹿って素晴らしい生き物だ。カワイくて愛想がよくて、おまけに絵になる。奈良公園が家の近くにあったなら、私は毎日通うだろうに…………ねぇ、みんな? あれっ? 中澤、マサミ両記者はどこへ行ったのだろう? よ〜く耳をすますと、向こうから声が……


\イイねぇ……/


\ちょっと回転してみようか……/


ニタニタと笑いながらマサミ記者にカメラを向ける中澤記者……!



\次はこ〜んなポーズしてみてくれる?/


マサミ「こうですか?」



\ウッ……最高にカワイイ!!!/


・ゾッとせざるをえない

舐め回すような視線でマサミ記者の画像を撮りまくる中澤記者。彼は私にとって大切な同僚だが、さすがにコレは限界を超えていた。キモい……いくらなんでもキモすぎる。


\イイよ〜/


\イイね〜/


\ええやん/


\最っ高にイイ!!!/

アカン…………中澤記者に下心は一切ないが、このままいくと彼は意図せず犯罪者になってしまいかねない。同僚として友人として、ここは撮影を止めるべきなのだろうか……!?


と、その時……



\あっ/





\ズコーーー!!!!!!/


(嘘だろ……)


・キモさの向こう側

その後もマサミ記者の様々な表情を、一瞬だって逃すものかと撮影し続けた中澤記者。時おり画像フォルダを眺めてはニタリと笑みを浮かべ、周囲を震え上がらせていた。

ちなみにこの日、奈良市の気温は35度超え。

ちょっと心配になるくらい日焼けしてしまった中澤記者だが……

それでも貪欲に撮影を続ける姿勢に、だんだん私も「頑張れ」という気持ちになってきたから大したものである。キモくたっていいじゃないか……1人の男が精いっぱいの頑張りを見せたとき、そこには感動が生まれるものなのだ。

最後は楽しい打ち上げ。長い撮影に付き合ってくれたマサミ記者へ、中澤記者から一言あるらしいぞ。心して聞こう。


中澤「いや〜、今日はマジでありがとう……マサミちゃん!


お前さっきまで「木下さん」言うてたやろがァァア!!!! 


どさくさに紛れて女子との距離を縮めることに成功した中澤記者。これならきっと、次回はサシでマサミ記者を誘えることだろう。マサミ記者が誘いに乗るかどうかは別だが……なんにせよ彼にとって、奈良への旅が最高の思い出となったのは間違いない。本当によかったね〜!

執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.