医療保険の保険金って大ごとにならないともらえないイメージだった。ずっと入院したり、生涯付き合わなければならない病気やケガをしてしまった時の手助け程度のもの。

──と思いきや、新型コロナの宿泊療養でも保険金をもらうことができた。しかも、○○万円も! これ絶対もらった方がいいぞ!! そこで私(中澤)のケースをご紹介したい。

・入院じゃないけど

新型コロナが発症して39度の発熱をした私。詳細は以前の連載記事「新型コロナを発症した話」をご確認いただくとして、熱は2日くらいで下がったため入院したというわけではない

待期期間について、自宅で自主隔離するか、ホテルで療養するかの選択肢があり、自ら「宿泊療養」を選んだ形である。もちろん、保健所の指示なのでお金もかかってない。このケースで本当に保険金がもらえるのだろうか

・加入している医療保険

ちなみに、私が加入している保険はアフラックの『ちゃんと応える医療保険EVER』だ。まずは、アフラックのサイト・新型コロナウイルス感染症に関するご案内を見ると、「ホテル等の宿泊施設や臨時施設、および自宅等にて医師等の管理下で療養している場合は、医師等が証明した期間について入院給付金の支払対象といたします」と記載されている。

ここで気になるのは “医師等が証明した期間” という言葉。繰り返すが、私は入院していないため、医師にかかったのはPCR検査前の診断時のみ。したがって、療養期間が記載された証明書類的なものは手元にない。家に届いた就業制限通知書には療養期間は書かれてないしな。

・必要書類

そもそもどうやって申請するのかもちょっとよく分からない。そこでアフラックに問い合わせてみたところ、私の場合、必要書類は以下の通りであった。


「給付金等請求書」
「入院申告書」
「就業制限通知書(コピー可)」
「宿泊療養証明書(コピー可)」
「医療機関の領収書(コピー可)」

まずは、「給付金等請求書」「入院申告書」をアフラックに請求。10日後くらいに送られてきたアフラックの資料では「就業制限通知書または宿泊療養証明書のいずれかの書類」と書かれていたのだが、私の場合、就業制限通知書に療養期間が記されていないので宿泊療養証明書も必要なのだとか

・宿泊療養証明書のもらい方

で、その宿泊療養証明書はどうやってもらうかと言うと、こちらは東京都福祉保健局感染症対策部への請求になる。療養先を出所する時にもらった資料を東京都福祉保健局に送付して請求するのだという。

言われてみたらなんかそういうのもらった気もするけど紛失してしまった! だって、保険金もらえるとか、保険金をもらうための必要書類とか知らなかったんだもん!! 宿泊療養で保険金をもらいたい人はくれぐれも注意していただければと思う。

さて置き、東京都福祉保健局感染症対策部に相談してみたところ、改めて宿泊療養証明書の請求書を送付してくれた。付属の封筒で請求書を送り返せば、宿泊療養証明書が発行され、晴れて保険金請求のための資料が揃う。なお、証明書の発行には3週間から1カ月かかるそうだ。わ~い、忘れそう

・保険金をもらうまでにやることまとめ

そんなこんなで全部資料が揃ったのが4月24日。ホテルを出所したのが3月15日だったので、資料請求だけで1カ月以上費やしたことになる。まとめると、私が辿った道のりは以下の通り。

アフラックに資料請求&宿泊療養証明書の請求書の請求
↓(10日後)
給付金等請求書、入院申告書入手
↓(3日後)
宿泊療養証明書の請求書入手。宿泊療養証明書を請求
↓(約1カ月後)
宿泊療養証明書を入手。保険金の請求資料をアフラックに返送

・もらえた保険金の額

あとは、保険金が振り込まれるのを待つだけ。そして待ちに待った振込があったのは5月12日。アフラックに資料を送付してから17日後のことである。まあ、ゴールデンウィークを挟んでるため、実質8営業日くらいなのでそれは良いとして、振り込まれた額は……


12万6011円

──と、バカにできない額であった。なお、内訳は入院一時金7万円、疾病入院給付金7000円×8日、利息11円。同じように新型コロナで宿泊療養をした同僚の佐藤英典は、日本生命保険で20万円を受け取っているから、額は保険会社や保険の内容によっても変わると思うが、いずれにせよバカにできない。

・途中で諦める人もいるのではないか

ぶっちゃけ、手続きはめちゃくちゃ面倒くさかった。心が折れそうになるほどに。実際、最初に問い合わせた時、20~30分くらい待たされて、ここで諦める人もいるだろうなと思った。詳細をちゃんと調べることすら面倒くさいシステムになっている。

なので、ここに詳細な手続きや必要書類を残しておくことにした次第だ。必要書類さえそろっていれば、インターネットで請求することもできるので、同じ状況の人は参考にしていただければ幸いである。

参考リンク:アフラック「お客様へ 新型コロナウイルス感染症に関するご案内
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.