もうすぐ……もうすぐ退所である。新型コロナを発症してホテル療養を選択した私(中澤)。なんにもすることがないから、1週間がめちゃくちゃ長かった。空気に首絞められて死ねるくらい暇だった

しかし、それも今日まで……のはず! 本日は最終日にして退所日……の・は・ず!! なんだけど、今、私凄くドキドキしてる。これはまさか恋

・もちろん違う

もちろん違う。不安なのだ。退所できるかどうかが。そう、現在、ホテル療養最終日の朝だが、まだ退所できるかどうかが分からない!

実は、宿泊療養のホテルを退所するには2つの条件がある。1つは発症日から10日が経過していること。そして、もう1つは症状軽快後3日が経過していること

・当日朝に判断

例えば、1度症状が治まっても、当初の退所予定日の朝に症状が再び出たとしたら退所できない。そのため、退所できるかどうかは、本日分の健康チェックサイト「LAVITA」のデータをスタッフがチェックしてからの判断になる。ドキドキだ。

その電話がかかってきたのは9時頃。判断は「退所」とのこと。良かった~! 入所してからずっと体調は安定していたので大丈夫だと思っていたが、万が一、隔離生活がこれ以上長引くようなことがあればキツイ。それだけにホッと胸をなでおろした。

なお、退所にあたり、枕カバー、敷シーツ、掛けシーツ、バスマットは、受付まで持って降りて、返却用に設置されたポリバケツに入れる。この1週間肌に触れたものをポリバケツに投げ入れていくという別れ際に、改めて隔離生活を強く感じたのであった。

・娑婆

来た時のように送迎はない。もはやその必要がないため当たり前だが、連れてこられた場所だけに、ホテルを出た時、見知らぬ街に放り出されたようだった。とは言え、久しぶりの外である。空が広い


ホテルの窓に切り取られた空ではない。車がビュンビュン走っている鶯谷の大通り沿いでも新鮮な解放感があった。娑婆の空気ウメェェェエエエ

というわけで、突然の39℃発熱から始まった連載「新型コロナを発症した話」もこれにて終了。最後に、クリニックの方はじめ、PCR検査のスタッフさん、ホテルのスタッフさん、東京都福祉保健局など、現場の方々全員に感謝を。お世話になりました。

・場所によって環境は大分違うっぽい

それにしても、入れ替わるように「感染拡大時療養施設」行きとなった佐藤記者のレポを読むと、私はかなり恵まれた環境だったっぽい。にもかかわらず、退所でスッキリするくらいのストレスは感じたので佐藤記者のことが普通に心配だ。

はたして、佐藤記者は大丈夫なのだろうか? こちらの詳細については連載「コロナ隔離生活」でご確認いただけると幸いである。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

▼無事戻ってこれました