水族館が好きだ。幻想的な海中の世界を陸上にいながら体験できる、海洋生物好きにとってはまさに天国のようなスポットである。
好きが爆発した結果、年間パスポートを購入して毎週のように京都水族館に通ったり朝一番に海遊館に入場して閉館時間ギリギリに出てきたりしたこともあった。
もし筆者と一緒に出かけたとき「こいつ邪魔だな」と思ったら水族館に放り込んでください。喜んで丸々1日入り浸ります。
そんな筆者が水族館を作るゲーム、「MEGAQUARIUM(メガクアリウム)」を見つけたのはつい先日のこと。こんなどストライクなゲームを見逃すわけにはいかない!! さっそく購入してプレイしてみることにした。
・リアルな魚の飼育
MEGAQUARIUM(メガクアリウム)は、2018年に発売された水族館経営シミュレーションゲーム。公式サイトでの価格はダウンロード版が3040円、パッケージ版が3980円となっている。
対応機種はニンテンドーswitch、PlayStation4、Xbox One。幅広いゲーム機でプレイすることができるぞ。ちなみに筆者はSwitch版を購入した。
ゲームをスタートすると「サニーサイドにようこそ」から始まる説明文が表示される。ふむふむ、最初の水族館はこのサニーサイドっていう町に作るんですね。さて、一体どんな水槽や魚が私を待って……
いやなんもないが!?!?!?!??
表示されたフィールドは見事なまでにまっさらだ。これは水族館というよりただの広場では……?
そう、メガクアリウムでは水槽を自分で作ることから全てが始まる。水槽の最大の大きさはあらかじめ決まっているみたいだけど、数や配置は自分で好きに決められるぞ。
よし、とりあえずこんな感じかな? それじゃさっそく魚を泳がせ……
何ッ!?
明らかにヤバそうな赤文字で「劣悪な水質」だの「低すぎる水温」だのと言われてしまった。
どう見てもこのまま魚を入れるなってことですよね!? ここからどうすればいいんですか……!? 途方に暮れてふと横を見てみると……
これは……ミッション? その中に、「各水槽に簡易ろ過機を取り付ける」「各水槽に簡易温水器を取り付ける」の文字を発見。ろ、ろ過機と温水器!?
めっちゃ本格的じゃん!!
確かに、現実世界で魚を育てようと思ったらろ過機や温水器は必須。魚だけでなく飼育設備まで忠実に再現するなんて、さすがは「水族館」に特化した経営シミュレーションゲームだ。面構えが違う。
・やることがっ……やることが多いっ……!!
同じ水槽に2匹以上入れられない魚がいたり、特定のアイテムが水槽に入っていないと長生きできない魚がいたり。リアルの生態に忠実すぎる仕様に四苦八苦しながらも、なんとかお客さんを入れる段階までこぎつけることができた。
ふう、これでひとまず安心かな……と一息つけたのも束の間。水族館の経営は、ここからが本番だったのだ。
まず直面したのは、設置したはずの機械壊れてるんですけど問題。先述した通り、ろ過機や温水器は魚にとっての生命線だ。このまま放置していれば大量死が発生してしまう。
解決するためには「道具箱」が必要で、これを設置しておけば手の空いている飼育員が修理してくれるとのこと。慌てて複数個設置した。
次に、ステージクリアのために常に館内をバージョンアップしなきゃ問題。
画面右に表示されているミッションをすべてクリアすることで次のステージが解放されるため、新しい生き物に出会ったりもっといい設備を使いたかったりするのならひたすらこのミッションをこなさなければならないのだ。
「この生き物は混泳できて、この生き物には海藻が必須で……」と確認しつつ見栄えのいい水槽を作るのには、結構時間と頭を使う。
そして、お客さんの要望多すぎ問題。館内にいるお客さんの中には、「疲れた」「喉が渇いた」とアイコンを出して訴えてくる人もいる。
そんなお客さんのために自動販売機やベンチを設置してあげなければならないのだが、ミッションクリアのために試行錯誤しているとどうしてもそこまで手が回らないこともある。
申し訳ないけどちょっと待ってて! と放置していると、「好評ランク」というこのゲームにおけるスコアのようなポイントが下がってしまう。ウワ──ッ、気が休まらねぇ~~~!!!!
・水族館の大変さを思い知った
そろそろ従業員も増やさなきゃ、あっ生き物がストレス感じてるから環境改善しなきゃ、それが終わったら建物を広げて新しい水槽を……
忙しいながらも自分の思うとおりの水族館を作れるのが楽しすぎてついつい熱中してしまったのだが、このとき筆者は完全に忘れていた。そう、己の三半規管が激弱だということに──……!
無意識に力が入ってしまいカメラをギュンギュン動かしまくった結果、確実にここ数年で1番のゲーム酔いを誘発。本っっっ当に頭が痛くて半日寝込んだ。
皆さんはどうか同じ轍(てつ)を踏まないようにしてほしい。三半規管に自信のない方は、意識的にゆっくりカメラを動かすなどして対策したほうがいいかも。
餌やりや機械の修理など、実際の作業は自分で行わないゲームでもこんな忙しさなんだから実際の水族館はもっと大変なんだろう。華やかな水族館の裏側には、色々な人の努力が存在していることを思い知った。
しかしこのゲームをプレイしたことで、次に水族館を訪れた際には「なんでこの魚は水槽に1匹しか入っていないんだろう?」とか、「このレイアウトはどの魚の隠れ家になっているのかな?」など、新しい視点で楽しむことができそうだ。
皆さんも、是非メガクアリウムで自分だけの水族館を作ってみてはいかがだろうか。1度ハマったら時間がゴリゴリ溶けること間違いなしだぞ~!!
参考リンク:MEGAQUARIUM
執筆:うどん粉
ScreenShot:Megaquarium ©2019 Developed by Twice Circled Ltd and Auroch Digital Ltd. Published by Chorus Worldwide Games, all rights reserved.
▼ゲームを進めていくと機械類を水槽から離れた場所にも設置できる。お客さんから見えないところで様々な機械が動いているのもリアルっぽくてよい
▼1つの町での目標を全てクリアすると、次の街に行くことができるようになる
▼装飾品も重要な要素。海藻や岩がないと生きられない生き物もいる