まだ見ぬ景色や出会いを求め、秘境駅を旅する「ぶらり秘境下車」。今回は日本海沿いを走る京都丹後鉄道の「栗田駅」をご紹介しよう。ちなみに駅名は「くりた」ではなく「くんだ」と読む。

駅の構内にミニ水族館が設置されているという同駅。水族館を企画したのは、なんと地元の海洋高校に通う生徒たち。実際に訪れてみると、手作りならではの微笑ましい光景が広がっていた!

・魚の泳ぐ駅

日本海沿いに京都府と兵庫県を結ぶ京都丹後鉄道。宮舞線、宮福線、宮豊線の3つの路線からなり、今回紹介する栗田駅は宮舞線の区間に含まれている。

冒頭でも触れたミニ水族館は「魚魚駅舎(ととすて~しょん)」と名づけられており、駅の近くにある京都府立海洋高校の生徒がプロデュースしたもの。

地元の魅力アップ、そして「もっと魚に興味を持ってもらいたい」という思いが込められており、企画・展示から普段の手入れまで同校の生徒たちが行っているそうだ。

・ほのぼのアクアリウム

牧歌的な風景を車窓から眺めながら、平日の15時ごろに栗田駅へと到着した。さっそく水族館を見学させてもらうことに。

展示されていたのは、大小6個の水槽とメダカ鉢。覗いてみると……。

かわいらしい魚やエビたちの姿が!

水槽はどれも家庭用サイズで、よく見ると水槽を置く台として学校の机が使われていたりする。

魚の生態を記したポップなども全て手作りで、なんというか微笑ましい。「魚のことを詳しく知ってほしい」という学生たちの思いが伝わってくるようだ。

観光客で賑わう大きな水族館とは違い、周りを気にすることなく魚を観察することができる。のんびり魚を見て癒されたいという人には穴場かも? ここ、駅だけどね。

・外から見ると?

駅の外に出てみると、駄菓子屋が1軒あるのみでビックリするくらい何も無い。それはさておき、後ろを振り返って駅舎を見てみると……

駅舎の形が何かに似ているような……

そう、カモメ! 屋根の部分が、栗田湾を飛び交うカモメをイメージしたデザインとなっている。引きで見ると、確かにカモメが飛んでいるように見えるかも。

海も近いし、駅の周りはテクテク散歩をするのに良い場所だ。のどかな景色の中を線路が一直線に伸びる風景は、さながら『Stand by Me』の世界。ボボボン、ボン、ボボボン、ボン……。今回は、このへんでエンドロールです。

なお、水族館を見学できるのは平日の7時25分~16時50分となっているので、お出かけの際はご注意いただきたい。

参照元:京都丹後鉄道「栗田駅
Report:グレート室町
Photo:RocketNews24.

▼動き回る魚を写真に収めるのは難しい(泣)

▼かわいいスタンプも。くりたじゃないのよ

▼京都丹後鉄道・宮舞線。車窓からの眺めも良かった

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