まず最初に断っておくと、当初から記者には「どちらかのティラミスを持ち上げよう」とか「どちらかのティラミスをボロクソに言ってやろう」なんて気は1ミリも無い。ただ「同じくらいの価格のティラミスだし、いい勝負になるのでは?」と考えただけである。

だがしかし、結果として片方のティラミスが圧勝してしまった結果、今はとてもいたたまれない気持ち──。こうなってしまった理由については後述するが、ともあれ忖度無しの「ガチティラミス対決」の結果をご報告したい。

・どちらも巨大ティラミス

コストコ会員なら誰もが知るデリカコーナーの巨大ティラミス(1480円)。コストコでは常時数種類の巨大スイーツが取り扱われているが、中でもティラミスは1年を通して流通している “スイーツコーナーのエース” と申し上げていいだろう。

一方、サイゼリヤの「ティラミス クラシコ」はリーズナブルな価格と安定の美味しさで知られる定番ドルチェ。2019年に復活して以来、こちらもレギュラー商品として多くの人に愛されている “鉄板スイーツ” である。

その「ティラミス クラシコ」が巨大サイズのままテイクアウト可能になったのはコロナ禍に入ってから。普段は1人前300円のティラミスが6人前分入って1740円なら、コスパも上々ではないだろうか?

どちらのティラミスも食べたことがあるが、さすがに食べ比べはしたことが無い。価格もさほど変わらないため「これはいい勝負になる」と確信していた。ただし問題は、記者が「サイゼリヤのテイクアウトティラミスは初購入」だったことである──。

・名勝負のハズが

で、つい先日コストコに出かけた際、食べ比べのためにティラミスを購入した。相変わらずの巨大っぷりであるが、なにせ相手はサイゼリヤである。味もコスパの日本最強レベルのサイゼリヤに勝てる店など、そうは多くあるまい。震えて眠れ、コストコのティラミス。

そして翌日──。ニコニコしながらサイゼリヤに到着し、テイクアウト用の丸ごとティラミスを購入。購入時は冷凍されているが、常温で2時間ほどで解凍すれば店のティラミスになる。時はきた……かと思いきや。並べてみると……


大きさが全然ちげぇぇぇえええええ!!!!


ウ、ウソだろ……? パッと見た感じ、その大きさは2倍……いや、2.5倍はコストコの方が大きいではないか。ちょちょちょ、待ってくれ。味うんぬんの前にボリュームでコストコが圧倒しちゃってるじゃねえか……!

・味で決着をつけよう

ただし、単純に考えてサイゼリヤのティラミスがコストコの数倍美味しければ引き分けには持ち込めるハズ。さすがに味は記者1人の主観では心もとないため、店の名を告げずに編集部のメンバーに食べ比べてもらうことにした。

……が、感想は「どちらも美味しい」という無慈悲な結末に。「こっち(コストコ)の方がマスカルポーネが効いてる」という意見もあれば「こっち(サイゼリヤ)のお酒の風味が好き」などの声もあり、総合的には「どちらも美味しい」ということで落ち着いてしまった。

最後に実物を見せて種明かし。価格と実際のティラミスを見てもらった結果、全員一致で「そりゃコストコだよね……」ということで決着した。なにせ大きさは約2.5倍で味は同レベル、何ならコストコの方が安いときたら、流石のサイゼリヤも分が悪かったようだ。

当然、コストコの年会費や「サイゼリヤよりは気軽に買えない問題」があることも承知している。また現段階でも個人的には「サイゼリヤのティラミスはコスパがイイ」と確信している次第だ。

それでも現物を目の当たりにし、実際に食べ比べた結果「ティラミスのコスパはコストコが圧勝」という結論は動かない。というか、サイゼリヤに限らずティラミスでコストコに勝てる店などこの世には存在しない……ハズだ。

冒頭でもお伝えした通り、記者には「どちらかのティラミスをボロクソに言ってやろう」なんて気は1ミリもない。……が、ガチゆえにこうした結末を迎えてしまうこともあるとご承知いただければ幸いだ。それでも個人的にサイゼリヤのティラミスが大好きです──。

参考リンク:コストコサイゼリヤ
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.