丸亀製麺は日本以外にも世界10の国と地域に展開している。アジアはもちろん、ヨーロッパ、アメリカ、ロシアにまで出店しているというからマジでワールドワイドだ。そんな海外の店舗において、販売される国でほぼ売り上げ1位となっているメニューがあるらしい。

しかも、このメニュー、日本のラインナップにはないというから聞き捨てならない。はたして、海外最強の人気メニューとはどんなものなのか。丸亀製麺にご協力いただき作ってもらった結果……あれ? これ日本の店舗で再現できるのでは?

・海外丸亀の顔

フィリピン、US本土、USハワイ、カンボジア、ロンドンで販売されているというこのうどん。丸亀製麺海外本部の菅さんによると、売り上げ的にはロンドン以外の4カ国で不動の1位、ロンドンにおいても超僅差の2位とのことなので世界のベストセラーうどんと言える。まさに海外丸亀の顔と言っても過言ではないその商品とは……


お待たせしました。肉玉ぶっかけです。


いや普通か

・味は?

むしろ、「これ日本になかったっけ?」と思うレベル。しかし、確かに公式サイトに記載されているのは肉ぶっかけうどんまでだ。とは言え、以前の記事でご紹介したように、丸亀製麺は国によってローカライズされている。したがって味が違う可能性も高い。そこで食べてみると……なるほどなるほど


肉ぶっかけうどんに温泉玉子が入ってるだけだ!!

牛バラ肉の甘辛い煮込み味もほぼ変わらないように感じる。ゆえに、日本の店舗での再現も余裕だ。肉ぶっかけ(並590円)に温泉卵(70円)をトッピングすれば良いのである。

・なぜ不動の1位なのか?

しかし、不思議なのは、これがどの国でも不動の1位ということ。確かにウマイんだけど、日本の1位は肉ぶっかけではない気がする。ウマイのは分かるが、個人的には注文の常連と言うよりは、気が向いたら食べるくらいのポジションだ。それよりも圧倒的にぶっかけを注文して天ぷらをトッピングする方が多い。

にもかかわらず、なぜ世界ではこれほど「肉玉ぶっかけしか勝たん!」ってノリになっているのか。菅さんに心当たりがあるか聞いてみたところ……

菅さん「丸亀製麺の海外店舗はどこも行列になっているんですね。それで予想になるのですが、「30分くらい待って食べるのに、ただのぶっかけかあ」となるのかもしれません。その証拠に、海外の店舗では、釜揚げなどのシンプルなうどんは人気がない傾向にあります。

で、何か豪華さを求める時に、牛肉の味への信頼度ってやっぱり高いんでしょうね。しかも、温泉卵も珍しいようで、火が通ってるのにトロける卵ということに感動の声もあったりするようです

──とのこと。いわゆる状況の違いが肉玉ぶっかけを王者にしているようだ。肉ぶっかけも温泉卵も飽和状態の我々は、海外から見ると丸亀貴族なのかもしれない。

というわけで、貴族の味を味わってみたい方は、黙って肉ぶっかけに温泉卵をトッピングしよう。トロける甘辛さは至福の一瞬。660円で海外の行列店の味がそこにある。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.