先日購入した「アマゾン最低評価の腹筋マシーン」は、カスタマーレビューが5段階中1.3だった。具体的には、5人がそれぞれ同商品を「星1つ(65%)」「星2つ(35%)」と評価……何が言いたいのかと言うと、まだ5人しか評価をしていないってこと。
もしかしたらこれから巻き返す……かもしれない。だから一般的には、レビュー数が多いほど評価に対する信頼度が高いと言われている。んで、今回購入した「目覚まし時計」はレビュー数12件で1.1(2021年10月22日時点)とかなり厳しめ。この前よりヤバそうだ。
・早押しボタンが届く
商品購入翌日、自宅に「Cover」と書かれた手のひらサイズの小さな箱が届いた。あらためて商品ページを確認すると、Coverとはブランド名らしい。落ち着きのあるデザインでほんのり高級感が漂っている。ちなみに価格は2599円。目覚ましにしてはいい値段だ。
さっそく箱を開けると……
クイズの早押しボタンが入っていた。もちろん購入前に商品画像はチェック済みなので、驚きはなし。どうやら「時報器」と呼ぶらしく、高齢者や視覚障がい者に使いやすい設計なのだとか。多くの方にとって未知の分野のアイテムとなるだろう。
問題はここから。レビューには「日本語が下手」「音声がカタコト」「ちょっと何を言っているのかわからない」といった言葉が並ぶ。まるでサンドウィッチマン……とにかく音声メインの時計で何を言っているのかわからないのは致命的だ。
・使ってみた
さっそく付属の電池をセットして、日付時刻を合わせてみよう。説明書によると、電池扉の左上にある小さなボタンを押すたびに「時間」「分」「年」「月」「日」「目覚まし時計の時間」「目覚まし時計の分」「目覚まし時計のオン・オフ」を順番に設定できるようだ。
ビミョーに面倒だったが、どうにか設定は完了。試しにボタンを押してみると……
イマノジカンハ、ゴゴ、イチ、ゴジュニ、フン、デェス……
もう1度押すと……
ゲンザイヒヅケ、ジュウガツ、ハァツカァァ、スイヨウビ、デェス……
たしかに聞き取りづらい。慣れれば問題ないかもしれないが、もし目が見えなかったら、常に中国にいる気分を味わうことになるだろう。とくに問題なのが「ゴゴ、数字、数字、フン、デェス」のように、時間と分の数字が連続するところ。たとえば22時5分の場合……
イマノジカンハ、ゴゴ、ジュウ、ゴ、フン、デェス……
となってしまう。つまり「今の時間は、午後15分です」と聞こえてしまうのだ。非常に分かりづらいぞ。日本語が上手でないのは仕方ないが、音声メインの時計を作るなら一般的な時刻の読み方くらいは勉強すべし。これは完全に「喝(かつ)」である。
・電源をオフにすると設定がリセットされる
さらにもう1点。あまり時計に詳しくないので仕方ないことなのかもしれないが……電源をオフにしたら日付時刻がリセットされてしまうのも喝。目覚まし機能を使いたい時だけオンにしようと思い、いったんオフにしたら、次に電源を入れた時に……
イマノジカンハ、ゴゼン、ジュウニ、デェス……
ゲンザイヒヅケ、イチガツ、ツイタチ、スイヨウビ、デェス……
──と、2020年1月1日(水)に戻ってしまった。たとえ面倒だとしても「目覚まし時計のオンとオフ」は設定ボタンで切り替えなければならないってこと。電池交換の際には強制リセットとなってしまう。また音声を読み上げるのは、2025年12月31日までのようだ。喝!
また、細かいことを言えば「デェス……」の後に「ヒィッ!」と鳴るのも喝。値段と使い心地を考慮して「目覚まし時計」として評価するなら1.5がいいところかな。ただし先述のとおり、自宅で中国旅行気分を味わいたい方は買ってみてもいいかも。気になった方はぜひ!
参考リンク:Amazon「目覚まし時計」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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