ところ変われば文化も変わる。日本という島国の中でさえ微妙に文化の違いがあるのだから面白いものだ。特に、関東と関西は比較されがち。

言葉は言うに及ばず、どん兵衛のつゆの色、桜餅など、ふとしたところでも微妙に違う2つの文化。ここにまた1つ、そんな関東と関西の違いが明らかになった。スシローの「はまち(ぶり)」が関東と関西で味が違うって知ってた

・明確な違い

「味が違う」と言うと、主観的な表現に聞こえるが、これは私(中澤)が食べて「違うと思った」というような曖昧なものではない

さらに、関東ではぶりの出世の呼称が「ワカシ → イナダ → ワラサ → ブリ」だとか、そういうことも関係ない。関東と関西のスシローで出てくる はまち には、もっとハッキリとした違いがある。それは……


店舗に届くまでの時間

・何のため?

実は、スシローのはまちは、関東と関西で水揚げされてから店舗に届くまでの時間が違う。養殖場が関西にあるからとかではない。スシローが加工後に店着を意図的に調節しているのだ。こうすることによって何が起こるのかと言うと……

身の食感が変わる。これが前述した「スシローのはまち(ぶり)が関東と関西で味が違う」という言葉の真相である。では、なぜ関東と関西で食感を変える必要があるのか? ここで出てくるのがまさに文化の違い

スシローいわく、関西では活かり気(身のこりこり感)が好まれるのに対し、関東では熟成したしっとり感が好まれるのだという。同じはまちでもウマイとされる理想の味が違うのだ

というわけで、関東在住者と関西在住者がスシローのはまちに対して議論を交わすと微妙に食い違いが生まれるかもしれない。気をつけろ。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]