今や松屋の代名詞にまで成り上がった超人気メニューといえば、ご存じ「ごろごろチキンカレー」である。通年販売していないにもかかわらず、ここまで熱狂的な人気を博すメニューが他店も含めてあるだろうか? そろそろ「ごろチキ教」なる宗教が出現しても不思議ではない。
だがしかし、先述の通り「ごろチキ」は1年のうち数回しか巡り合えないレアなメニュー。これまで対処方法は「ひたすら耐える」しかなかったが、私、P.K.サンジュンは偶然にも巡り合ってしまった。ごろチキの遺伝子を濃く引くセブンの『銀座デリー監修ホットスパイシーチキンカレー』と──。
・感情をもゆる動かすカレー、ごろチキ
松屋のごろチキの偉大さについては今さら申し上げる必要はないだろう。味・価格・存在感、その全てにおいてパーフェクトを叩き出す外食チェーン店最強カレー、それが「ごろごろチキンカレー」である。
普段は思春期の中学生かってくらいクールぶってる当サイトのあひるねこでさえ、ごろチキの季節だけは冷静でいられない。ごろチキには人間の感情さえも揺り動かす「サンバのリズム的な何か」が含まれているのだ。
・偶然の出会い
で、つい先日のことである。お昼ご飯は何にしようかと近所のセブンイレブンに立ち寄った時のこと。2人組のOLさんが1秒も迷うことなく手にしたカレーがあった。それこそが『銀座デリー監修ホットスパイシーチキンカレー』(550円)だ。
その素早さは獲物をかっさらうハゲタカ、とでも言うべきだろうか? とにかく「コイツ以外に用はない」という気配が尋常ではない。さらには「またそれ~?」とツッコまれたハゲタカが以下のように答えていたから興味をそそられた。
「4日連続だから。これ本当に美味しいから。普通に休みの日も食べてるから」
わずか数秒の出来事とはいえ、ハゲタカのカレー愛はヒシヒシと伝わってきた。そんなに言うなら……と、ハゲタカたちが過ぎ去った後、こっそり『銀座デリー監修ホットスパイシーチキンカレー』を購入した次第である。
・食べてみた
その名の通り、カレーの超有名店「銀座デリー」が監修した同商品。セブンイレブンによると本商品は昨年も販売しており、2021年は6月中旬から発売しているという(東京では)。また終売の時期は未定とのことだった。
んでもって食べてみたところ、確かにこれはウマい! キリッとした辛みと複雑で深い旨味のルー。さらには3つ入ったチキンもなかなかの食べ応えだ。あのハゲタカめ……やりおる。
そして眠っていた記憶が蘇ってきた……「これごろチキじゃね?」と。そう、特にルーの複雑な旨味、もっというとやや薬膳感のあるスパイスの風味はかなりごろチキに近いのではあるまいか? 辛さだけは違うものの、まさかセブンでごろチキの記憶が蘇ろうとは思いもしなかった。
とはいえ、カレーに関しては「銀座デリー」の方に一日の長があるため「ごろチキが銀座デリーインスパイア」なのか「セブンがごろチキインスパイア」なのかそれとも全く無関係なのかはわからない。確かなのは数多あるカレーの中でも「かなり近い……っぽい」ということである。
本来なら「ごろチキ」と食べ比べてみたいところであるが、現在松屋はごろチキシーズンオフのためそれはかなわない。ただし、特にルーに関してはごろチキにかなり近いと感じた次第だ。だって、普通にごろチキのこと思い出しましたから。細胞がそう言ってました。
というわけで、セブンの『銀座デリー監修ホットスパイシーチキンカレー』はかなり美味しいから、興味がある人は1度試してみてはいかがだろうか? ごろチキの最大刺客は意外とこのカレーなのかもしれない。
参考リンク:セブンイレブン
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.