昨年末──。全国3000万人の “ごろチキ信者” たちは、ただただ打ちひしがれていた。ある者は涙を流し、またある者は怒りを隠さない。当サイトのあひるねこに至っては「全てがどうでもイイ」と自らの殻に閉じこもってしまう始末。あの悲劇からわずか3週間──。

なんと2023年1月10日、ごろチキが『ごろごろチキンの濃厚カルボナーラ』に姿を変えて復活するというではないか。というか、大仁田厚ばりにめっちゃシレッと復帰するやん! というわけで、さっそく『ごろごろチキンの濃厚カルボナーラ』を食べてみたのでご報告しよう。

・あひるねこはほぼ猫に

熱狂的な信者を生み出すほどの人気を誇った「ごろごろチキンカレー」が、松屋のレギュラーメニュー入りを果たしたのは2022年5月のこと。以来、ごろチキは「いつでも会えるごろチキ」として圧倒的な支持を受けていた。

……が、昨年末にごろチキが突如引退を宣言したことは冒頭でもお伝えした通り。あの日からただでさえ物静かな あひるねこの口数は俄然少なくなっており「ほぼ猫になってしまった」と申し上げていいだろう。ごく稀に「ニャァ……」と発する程度である。

・ごろチキがカルボナーラに

それはどうでもイイとして、松屋によれば『ごろごろチキンの濃厚カルボナーラ』は「ごはんに合うカルボナーラ」をコンセプトに開発されたメニューだという。


「これまでカレーのイメージが強いごろごろチキンシリーズに、カルボナーラ味が登場します。濃厚なカルボナーラソースにしっとりなめらかなくちどけのグラナパダーノチーズと、セパレーターで後乗せいただく生玉子の溢れ出る黄身がとろり絡むコク旨な逸品です」


注目は松屋自ら「カレーのイメージが強い」と言い切っていること。これは「ごろチキはカレーやない! ごろチキはごろチキなんや!!」という “脱カレー宣言” ではなかろうか? そのためにはカレーよりも美味しい必要があるハズだが『ごろごろチキンの濃厚カルボナーラ』はどんな仕上がりなのだろう?



・食べてみた

で、発売初日の朝っぱらから『ごろごろチキンの濃厚カルボナーラ』(780円)を注文したのはイイのだが「生玉子の黄身」が付いていなかった点はやや残念だ。人為的なミスなんだろうけどこのあたりはしっかり頼むぜ、松屋さん。

んでもって気になるお味は「一口目が1番美味しいメニュー」と言っていいだろう。ニンニクとベーコンの風味がかなり強く、後からフワッと香るチーズはかなりパンチ力が強め。「いかにも松屋っぽい味だなぁ」と感じずにはいられなかった。

当然ながらチキンは食べ応えがあり、ソースとの相性も悪くない。松屋が言う「ごはんに合うカルボナーラ」とはその通りなのだろう。ただ酸味や辛みがほぼ皆無であるため「単調な味」とも感じた次第だ。率直に一口目が1番ウマかった。

・ごろチキは何を思うのか?

味覚は個人差があるのせよ、個人的には「カレーの足元にも及んでいない」というのが正直なところであるが、果たしてごろチキ信者は『ごろごろチキンの濃厚カルボナーラ』についてどう思っているのか? 以下であひるねこの意見をご紹介したい。


あひるねこ「ニャァ……ニャニャニャーニャニャニャニャーニャ。ニャニャニャニャ? ニャニャニャニャ」


※ 訳「ごろチキはあくまでカレーなので、基本的にはごろチキと無関係であると考えますが、ごろチキが終売した直後のこのタイミングで “ごろチキ” と名のつくメニューを発売する松屋の行動はまったくもって謎です。ごろチキファンを煽っているのでしょうか? そんなことをやる暇があるなら、今すぐごろチキを復活させろと言いたい」


うむ、正論である。とはいえ『ごろごろチキンの濃厚カルボナーラ』も普通にウマいので「期間中に1回くらいは食べておいてもいいかも」とは感じた。日本全国のごろチキ信者が歓喜の雄たけびを上げるその日まで、陰ながら彼らを見守りたい。

参考リンク:松屋
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.