「仏の顔も三度まで」とは、いくら温厚な人でも無礼を繰り返せばしまいには怒るという意味の慣用句である。そういう意味でペヤングの新商品『獄激辛坦々やきそば』には、そろそろブチギレていい頃だろう。

私、P.K.サンジュンはこれまで幾度となく「獄激辛」と対決してきたが、獄激辛そのものをウマいと感じたことは1度も無い。果たして3度目の正直になるのか? それとも仏がブチギレるのか? 『獄激辛坦々やきそば』を喰らってみたのでご報告したい。

・プッシュされまくり

あくまで想像の域を出ないが、ペヤングにとって『獄激辛』はとんでもなく優秀な商品なのだろう。あまりの辛さゆえ爆売れしたとは思えないが、それでもネットやテレビなど各種メディアで大きな話題になったことは事実である。

2020年2月の『獄激辛やきそば』を皮切りに、2021年1月には第2弾となる『獄激辛カレーやきそば』を発売。その2つを合体させた『ハーフ & ハーフ W獄激辛』を今年4月にも発売していることからも、どれだけ獄激辛がプッシュされているかわかるハズだ。

で、2021年5月17日から発売開始となったのが『ペヤング 獄激辛坦々やきそば』(216円)である。まさかこれだけ短いスパンで “新獄激辛” をブチ込んで来るとは、やはり「獄激辛」はペヤングにとって特別なシリーズなのだろう。

・辛いだけで終わるのか?

だがしかし、正直に申し上げてこれまでの獄激辛がウマかったことは1度もない。もちろん私個人の味覚になるが、そもそも普通は食べ切れない人の方が多数派のハズ。事実、当サイトでは5人中4人が2口程度で撃沈している。

これまで通りの流れなら「バカほど辛い。そしてウマくはない」という結論になりそうだが、ペヤングはメーカーとしての意地を見せてくれるのだろうか? 俺は信じてるぞ、ペヤングよ……!

・食べてみた

というわけでいざ実食!! ソースを混ぜているときの “酸っぱ辛いニオイ” はいつも通りのため、俄然イヤな予感しかしない。だがしかし、神は……いやペヤングはいい意味で私の想像を裏切ってくれた。

というのも、ウマいのだ。辛さで味覚が破壊されるまでの数秒間だけ「あれ? ウマいかも?」と感じたのである。何度でも申し上げるが「獄激辛」にせよ「獄激辛カレー」にせよ、ウマいと感じたことはただの1度もない。そう、ただの一瞬もだ。

それなのに『獄激辛坦々やきそば』は、一瞬とはいえ「ウマいかも」と感じた。後退や現状維持でなく、これは明らかな前進だ。時間にすると3~4秒、刹那のウマさが『獄激辛坦々やきそば』にはあった。

また、辛さも前作までに比べると8~9割程度に収まっているのではないだろうか? もしかしたら私が獄激辛慣れしてしまったせいかもしれないが、辛さの余韻を以前よりも短く感じたことも記述しておきたい。

……それでも多くの人が『獄激辛坦々やきそば』を完食できるとは思えないが、3つのうちどれかを食べなくてはならないシチュエーションになったら、迷うことなく『獄激辛坦々やきそば』をオススメする。ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ獄激辛はウマくなっていた

おそらくここまで来ると「獄激辛第4弾」が発売されるのも時間の問題だろう。その時はぜひ、今回よりも美味しくなった獄激辛であることを願いたい。

参考リンク:ペヤング公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.