大阪王将が期間限定で販売している新商品『元気盛り ハッスル麻婆カツライス』。単品価格は999円(スープ付き)で、カツカレーと麻婆豆腐を合体させたような商品であるが、そんなことより何より気になるのはネーミングだろう。

ご覧の通り、なかなかのクセの強さ。以前の期間限定商品「弾む焼豚いつかの初恋オムライス」でも同じようなことを書いたが、店舗内で「すみませ〜ん! 『元気盛り ハッスル麻婆カツライス』を1つ」と口に出して言うことは出来れば避けたい。そんな商品だ。

だがしかし! そう思うのは私だけで、大阪王将の社員さんなら新商品を口頭で注文するときに何の抵抗も無いのだろうか? 大阪王将的にはいたって普通なのだろうか? 気になったので、広報担当者に直接聞いてみたら……


やっぱりだ。やっぱり大阪王将の社員さんでも恥ずかしいのだ。ある意味で予想通りなのだが、逆に気になるのは「じゃあ一体なぜ大阪王将はそんなネーミングにしたのか?」という点。

そのあたりも質問してみると……


「コンセプトが『あるがままの食欲=解放された元気』なのでそこからネーミングを考えました。思うがままの食欲でかきこんでいただき、元気をチャージしてほしいです」


なんということだろう。そこにあるのは、よく分からない気合いだけだった。注文のしやすさを考慮に入れてネーミングが決められた様子は、少なくとも回答からは窺(うかが)えない。

正直なところ、メールを読んでもますます混乱するだけだったのだが、とにかく実物を食べてみることにしよう。よくよく考えれば、麻婆とカレーという濃いものを2つ合わせて大丈夫なのだろうか?


まさか、大阪王将は味のバランスまで無視しているのでは? 「とにかくパンチのあるもの入れとけばいいでしょう」的な安易な発想で、バズることだけ狙っている可能性だってある。

──などと思いながら実際に食べてみたら、ひと口目で心配が杞憂だったことを悟った。美味しい。麻婆、カレー、カツという我の強いメンバーばかり集めているのに、チームワークはしっかりあるのだ。


私が思うに、影のMVP的な役割を果たしているのは。ルーの中のスクランブル状の卵と上に乗っている温玉が、バランサーとして味をまとめあげている。だからこそ、麻婆、カレー、カツが共存できている印象を受けた。


それからボリュームは結構なもので、さながら1人パーティーセット。ガッツリいきたいときには、最高のメニューと言えるだろう。惜しむらくは、先にも述べたように口頭で注文しにくいことだが……。

広報の方によると「恥ずかしい方は “麻婆カツライス” と略してお気軽にご注文ください」とのことなので、食べてみようと思っている人はお忘れなく。ちなみに、『元気盛り ハッスル麻婆カツライス』の販売は6月13日までだ。

参考リンク:大阪王将
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼ルーの味は、「麻婆っぽいカレー」と言うのがもっともわかりやすい気がする。ボリューム的には一般的なカレーの大盛り、あるいはそれ以上か。しかも、ご飯の大盛り無料!

▼正直なご回答、ありがとうございました!