一般的に、ハンバーガーには何らかの生野菜が挟まれているもの。レタスだったりトマトだったり玉ねぎだったりアボカドだったりと様々なパターンがあるが、それらを見て、皆さんは以下のようなことを思ったことはないだろうか?

目の前にある生野菜が揚げ物だったら……もっともっと幸福な気持ちになれるのに、と。あるいは、言い訳のようにレタスを1枚入れるくらいなら、ぜんぶ揚げ物の方が潔くて良いのに、と。

・揚げたものは大体美味い

もしも、この発想を笑う人がいたら聞きたい。揚げものばかり食うことが、そんなに変だろうか? 変だと思うなら、串カツ屋にでも行ってみてくれ。大体揚げ物ばっかり食うことになるではないか。しかも、どれも美味いではないか。


ハンバーガーに入っている生野菜の代わりに、それらを入れるだけのこと。ついでに、お肉系も全部揚げ物にするだけのこと。確かに、彩りの面ではマイナスかもしれないが、見た目のカラフルさが一体何の役に立つのだろう?

人間が見た目より中身で評価されるべきなのと同じように、食べ物も見た目より味が大事。そして、揚げておけば大体のものは美味いのだから、ハンバーガーの具を全部揚げ物にするのは理にかなったアプローチ以外の何物でもない。

おまけに、具をどれだけ入れても0kcalである(※サンドウィッチマンの伊達さんが提唱した理論より計算)。ここまでメリットが大きければ、やらない理由がないというもの。


参考までに、実際に食べてみた私の感想を紹介しておくと、揚げた野菜の方が食感がしっかりとしており、生野菜より断然存在感がある。パン粉と油が野菜にかけるマジックの凄さを再確認した次第だ。もちろん使う野菜にもよるだろうが、個人的にレンコンは外せない。

ただ、組み合わせによってはお互いの良さを消してしまう可能性があるので、そのあたりは各自慎重に見極めてくれ。


・誕生のきっかけ

ちなみに、私がこのハンバーガーのポテンシャルに気づいたのは、まったくの偶然である。職場で晩ごはんでも食べようとリサーチしているとき、「串カツ田中」が3月21日まで割引キャンペーンをしているとの情報をキャッチしたことがきっかけだ。


本来640円(税抜)の『串カツ5本盛り』が390円(税抜)になるというので、テイクアウトしてみた。そして開封。中身を見ていたら、気になったのである。


「セットの牛カツと豚カツをハンバーガーのパン(バンズ)に挟んで『牛カツ&豚カツバーガー』にして食べたら美味いのではないか?」と。


私はそのままファミリーマートへ走った。『ファミチキバンズ タルタルソース(税抜82円)』を購入するために。以前の記事でお伝えしたとおり、これはファミチキを挟むためのバンズである。


職場に戻ると、串カツ田中で購入した牛カツと豚カツを串から抜き、そのファミチキバンズに乗せてみた。するとなんと、ピッタリである。


しかもだ。片方からかじれば牛カツとバンズのコンビネーションが、もう片方からかじれば豚カツとバンズのコンビネーションが味わえるようになっている。

これは……ピザチェーンでよくあるヤツではないか。1枚で4つの味が楽しめる的な。それのハンバーガーバージョンの誕生である。

だが、これだけだと味としては物足りない。野菜かな? 思い切って野菜の串揚げも乗せてみよう。まずはレンコンを……



と重ねたところ、妙にシックリハマっている。まるでそこに乗るために揚げられてきたかのように。続けて玉ねぎをTOPに置いて、エビフライを立て掛けたら……



なんかオシャレになった。グルメ雑誌の表紙を飾ってもおかしくない……気がする。ただし、そいつを少しかじるとソースが足りない。タルタルソースとウスターソースがもっと欲しい。大丈夫! 串カツ田中のテイクアウトだからソースもタルタルもふんだんにあるぞ。


というわけでソース類をかけて食べたところ、先に述べた通り。パン粉と油が野菜にマジックをかけていたのだ。おかげで、攻撃力がすごいことになっている。その味、その突撃精神、その油まみれの世界に感動した私は、敬意を表して「オールフライドバーガー」と名付けた次第だ。

なお、かかった費用はトータルで509円。コスパがいいかどうかは判断が分かれるかもしれないが、「言い訳のようにハンバーガーにレタスを1枚入れるくらいなら、ぜんぶ揚げ物の方が潔くて良いのに」と思う人にとっては、コスパ最強ハンバーガーと言えるだろう。

いや、コスパだけの問題じゃない。繰り返すが、バンズに挟んだ具材のカロリーはもちろん……ゼロだ。

参考リンク:串カツ田中「サンキューの日キャンペーン!」、Google「カロリーゼロ理論
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼使ったのはコレだけ。

▼楽しむコツとしては、一気に食べないこと。味が分からなくなので。出来るだけサイズの異なる具材を乗せ、重なる部分はズラしながら味わうのがオススメ。

▼レンコンの穴を見れば分かる通り0kcal。

▼「オールフライドバーガー」は全ての具がスターです。