出だしからいきなりではあるが、この記事はコストコの新商品「エビのチリソース炒めキット」について少々厳しい意見が含まれている。私、P.K.サンジュンはコストコを愛するがゆえ、これまでも、そしてこれからも正直に意見を述べていく所存だ。

コストコに限らず、ネガティブな記事はなるべく執筆したくなく、実際にボツにするネタも少なくない。が、今回はあえて「エビのチリソース炒めキット」について切り込んでいこうと思う。なぜならこれをこのまま放置していたら、回りまわって結局はコストコが損をすると考えたからだ。

・基本的には超優秀

ここ数年、月1ペースでコストコに通う私は、これまで数十種類の総菜を試してきた。実際どの総菜もお世辞抜きで一定のレベルを超えており「アヒージョ」や「チョッピーノスープ」は紛れもなく絶品中の絶品。どんなに厳しく評価してもコストコの総菜コーナーは優秀だ。

私レベルでコストコの総菜に手を出していると、食べたことがない料理でも大体の味の予想はつく。特に「エビとペンネは鉄板」という法則があり、これまでこの2つで外したことは無い。特にプリプリのエビを惜しげもなく投入した「シュリンプカクテル」は、コストコの真骨頂と言えるだろう。

だがしかし、残念ながら「エビのチリソース炒めキット」は、コストコのエビの良さを全く生かしきれていない……どころか、殺してしまっている。以下で具体的に説明しよう。

・問題作「エビのチリソース炒めキット」

まず「エビのチリソース炒めキット」は、エビとチリソースに分かれている。ご家庭のフライパンでエビとチリソースを和えれば「エビチリ」の完成というワケだ。商品名通りの “キット” である。

で、ポイントはエビがフリッターになっていること。中華料理店でもエビにチリソースがよく絡むよう、小麦粉をつけて揚げているが、大胆にもコストコではエビをフリッターにしている。ただこれ自体が悪いワケではなく、コストコらしいナイスアイディア……だと思っていた。作り方は非常に簡単で、


フライパンでエビを十分加熱し……


ソースを投入して絡めるだけ。


1からエビチリを作るより、遥かに簡単かつスピーディーにエビのチリソース炒めの完成だ。

・最大の問題点

さて、この段階で結論を申し上げてしまおう。「エビのチリソース炒めキット」の何がダメかというと、ズバリ「衣が厚すぎること」である。衣が分厚いがゆえに口当たりがもっさりとしてしまい、エピのプリプリ感が全く伝わってこない。

例えるなら、衣だけが異常に立派なエビ天とでも言おうか、それとも「小麦粉 with ちょいエビ」とでも言おうか? 本来主役であるハズのエビの存在感が非常に薄く、分厚い衣がメインの料理になってしまっている。エビのプリプリよりも、衣のもっさりの方が遥かに強い。

ただし、チリソース自体の味わいは、過去の総菜の中でも指折りのウマさだと記述しておく。甘さと辛さのバランスが絶妙で、なんならソースだけ購入したいほどチリソースは絶品だ。それだけに分厚すぎるエビのもっさり感が残念でならない。

個人的にはこれまで購入してきた数々のコストコ総菜の中でも「エビのチリソース炒めキット」はワースト。分厚すぎる衣問題が解決されるまで、私がこの商品を買うことは2度とないハズだ。らしくないぜ、コストコ。絶対にもっと美味しいエビチリ作れるでしょうよ……!


オススメ度(☆5中): ☆(ない。エビチリではなく衣チリという感じ)
また買う度(☆5中): ☆(衣のもっさり感が解消されない再購入はない)
オススメシチュエーション: ちょっとこのままじゃ人様にオススメできない。コストコのエラい人、もう1回食べてみてくれ。


参考リンク:コストコ公式サイト
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.