ジョージア料理のシュクメルリが、日本でここまでの知名度を得た背景には、間違いなく松屋とティムラズ・レジャバ駐日ジョージア臨時代理大使の功績があるだろう。レジャバ氏が松屋のシュクメルリをTwitterでバズらせなれば、大半の日本人はシュクメルリを知らぬままだったはず。しかし松屋では期間限定での提供で、すでに姿を消して久しい。

クックパッドにて松屋公式レシピが公開されており、DIYも可能なようだが、ある程度の料理スキルと手間を要する。シュクメルリは再び日本人にとって縁遠い料理となった……かと思いきや、2020年10月27日からファミリーマートがシュクメルリの販売を開始したという。さっそく食べてみたぞ!

・145グラム298円

内容量145グラムで、お値段は税込み298円。「お母さん食堂」ブランドでのレトルト的なパックに入っての展開だ。お母さん頑張りすぎじゃねぇかなと思ったのはともかく、レンチンか湯煎するだけで食べられるのはポイント高い。


ファミリーマート公式HPによると、東海地方の一部では取り扱いが無いそうだ。そして公式Twitterによると、販売は27日の夕方ごろからだそう。まあぶっちゃけ取り扱いの有無は店舗次第なのだろうとは思う。

筆者が近所のファミマ数軒をチェックした限りでも、販売されている店舗とされていない店舗は半々だった。それはともかく、実際に湯煎したシュクメルリを見ていこう。

・チキンとガーリック

145グラムという量は、けしてそう多くはない。正直に言ってそこまで期待していなかったのだが、中身を皿に移してみると……


チキンいっぱい入っとる! ファミマめ、なかなかやるではないか。ガーリックもそこそこパワフルに効いており、これについては開封直後から部屋中が香ばしい匂いで満ちていたレベル。

言うまでも無いことだが、ガーリックはパワフルであればあるほどウマいものだ。しかし、割とガチにガーリックが効いているので、会社のオフィスで食べようとしたり、食後に人と会う予定がある場合には問題になるかもしれない。ガーリックハラスメントになりかねない程度のパワーを秘めているので、注意が必要と思われる。

・松屋版シュクメルリとの比較

さて、多くの日本人にとって、生誕後初のシュクメルリ体験は松屋によるものだろう。産まれて初めて見たものを親と思い込む鳥のごとく、日本人の多くは松屋のシュクメルリを親だと認識しており、以後食べるあらゆるシュクメルリを松屋のシュクメルリと比較してしまう……のではないかと筆者は考えている。

この仮説に基づき、日本人は松屋のシュクメルリとの比較を求めている可能性を考慮し、ここでも松屋のシュクメルリとの比較をしていこう。ファミマと松屋の最大の違いは、サツマイモの有無である。松屋の方ではチキンと同じくらいか、あるいはそれ以上の存在感を放っていたサツマイモ。

あれは恐らく松屋オリジナルの要素だと思うが、とりあえずファミマ版には入っていない。というかファミマの方は、そもそも主な具がチキンのみである。そして2番目の違いが、チーズだ。松屋は上にチーズをまぶして提供していたが、ファミマには入っていない。この2点を除けば、ファミマのシュクメルリは松屋と同じような味だ。


まあチーズをかけたり、ポテトをブチ込むくらいなら自分でやってもいいかもしれない。むしろチキンと、ガーリックの効いたクリームソースのみな仕様だからこそ、好きな具材を入れてカスタマイズする余地があるともいえる。

ご飯との相性もバッチリだ! シチューをご飯にかけて食べるのがOKな人なら、ファミマのシュクメルリをご飯にかけてエンジョイできることだろう。定食屋ではご飯を大盛りで頼む系の人は、2パックで1食分とすると、量的にちょうどいいかもしれない。売っている所を見かけたらぜひ食べてみて欲しい!

参照元:ファミリーマート、Twitter @famima_now@TeimurazLezhava
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.

▼このバズが無ければ、シュクメルリはここまで日本での知名度を得なかったのではなかろうか

▼臨時代理大使がこう言っている以上、ファミマのシュクメルリのクオリティは本物に違いない