筆者にとってポテトチップスとは、いつでもどこでも安価で買える “ジャンクフードの王様” である。油や塩分がいかにも身体に悪そうで、胃もたれするとわかっているのに「真夜中に食べるから旨いんじゃないか、けけけ……」という悪魔の声が聞こえてくる魔性の食べ物。

なのでわざわざ何週間も前から予約して、しかも2000円も出して買うなんてことは考えたこともなかった。この仕事をしていなければ決して経験しなかったであろう、湖池屋のお取り寄せプレミアムポテチ、その詳細をレポートしたい。


・「カンポート産塩漬け生ペッパー付き本素揚げPOTATO ~特別限定セット~」

意を決して注文したのは「カンポート産塩漬け生ペッパー付き本素揚げPOTATO ~特別限定セット~」。湖池屋オンラインショップでの限定販売で、予約もほどなく締め切られ、正直「たかがポテチに……」と思わないでもない。

予約開始は7月7日から、生産開始が7月27日以降だから、およそ3週間待ったことになる。先日、ついに宅配便でダンボール箱が届いた。

中身は「本素揚げPOTATO(60g)」6袋と「カンポートペッパー(25g)」1本のセット。税込1980円で、送料が別途必要だった。

このセットの最大の特徴は、チップスにぴったり合うカンボジアのカンポート産「生ペッパー」が同梱されていること! なんでもすべて手摘みで収穫されるプレミアムな胡椒で、「世界最高峰」と称されるんだそう。

開封してびっくり。コロコロと転がるような乾燥した胡椒ではなく、塩がまぶされ、ウェットな甘納豆のような見た目だ。ミルでゴリゴリ挽くようなものを想像していたので、だいぶイメージと違った。

チップスの袋を開けると、ふわっとジャガイモの美味しそうな匂いが立ちのぼる。まずはチップスだけで食べてみる。

パリッと軽い薄切りで、厚さは一般的にイメージする日本のポテチそのもの。「調味料・食塩不使用」なので、口に含むと ジャガイモの旨みだけが広がる。良くも悪くも自己主張せず、どんなアレンジにも使えそう。食塩不使用のポテチは湖池屋の十八番だ。

続いてオススメの食べ方は「カンポートペッパーを1、2粒口に含んでから」チップスを食べるのだという。ペッパーを薬味皿に出して、ついでに岩塩も用意してみた。が、結果的には岩塩はまったく要らなかった。

このカンポートペッパー、実は「塩漬け」なので、そのままでも十分に塩気がある。かつ豆のように柔らかく、噛みつぶすことができる。そうすると胡椒のピリッとした刺激や、なんともいえない香ばしい風味が口の中に広がる。めちゃくちゃ旨い。

普段からスパイスたっぷりのエスニック料理が好きな人は遠慮なくペッパーを噛みつぶすといい。逆にクセのある食べ物が苦手な人は、噛まずになめていると刺激が強すぎず美味しい!

それをおかずにして……というと変な表現なのだが、チップスを食べるともうエンドレスでいけてしまう。チップス1枚につき生ペッパー1粒くらいの勢いになるので、どんどんペッパーがなくなる。これはもう1つの料理である。

筆者はアルコールがダメなのでウーロン茶を飲んだが、カイジじゃないけど「染み込んできやがる……! 体にっ……!」の状態。これ、ビールだったらたぶん最高だ。ついつい食べ過ぎてしまうから、塩分には要注意。


・アレンジメニュー

チップス自体に味つけがされていないので、公式サイトではアレンジメニューも紹介されている。たとえばとろけるチーズをかけて電子レンジで加熱。チーズのまろやかさがチップスを包み込み、激うまである。

ということは、バターでも同じことができる。レンジで温めてさっと胡椒をふったら、もうじゃがバター!

トマトとクリームチーズでサラダ風にしたり、晩酌のお供にイカの塩辛と一緒に食べるアレンジも載っていた。じゃがバターと塩辛の組み合わせは鉄板だ。


・再販を求む!

現在このセットは予約済みの製品が出荷されているところで、新規の予約は受け付けていない(2020年8月3日時点)。これはもったいなすぎる! カンポートペッパーを数粒ずつの小分けにして、量販するのはどうだろうか? プレミアム感はなくなってしまうが、本当に美味しいので誰でも買えるようにして欲しい。

というか、本音をいうと筆者が追加で買いたい。思い出すと口の中にジュワッとペッパーの風味がよみがえってくる。「ポテチを予約ってw」と侮っていたことを本気で謝りたい。湖池屋さん、どうか再販してください!


参考リンク:湖池屋オンラインショップ
Report:冨樫さや
Photo:RocketNews24.