ヒマだ。本当にヒマだ。キャンプやらツーリングやらアウトドア系の趣味が多い筆者のような人間にとって、なかなか今の状況はハードなものがある。もはや映画や読書も飽きてきたし、そろそろ何か見つけないと……。
そこで今回チャレンジしてみたのはカスピ海ヨーグルトの手作り。普段なら手を出さない趣味だが、これが割と楽しかったので紹介することにしよう。巣ごもり生活にピッタリのスローな遊びだったよ!
・東欧の健康食
とはいっても何もないところからヨーグルトを作るのは素人には難しそう。そこで今回利用したのがフジッコの「カスピ海ヨーグルト手づくり用種菌セット」だ。
牛乳と混ぜるだけでカスピ海ヨーグルトが作れるという楽チンな商品。それでいてヨーグルトが発酵するまでには長い時間を要するので、まさに暇を持て余している今の自分にはピッタリのアクティビティだと思ったのだ。
ご存知の方も多いかと思うが、カスピ海ヨーグルトというのは東欧コーカサス地方に伝わる伝統食。善玉乳酸菌「クレモリス菌FC株」を含み、長寿食としても注目されている。
フジッコの通販サイトで購入した種菌セットは商品代金1000円+送料200円で2包入り(割安な定期コースもあり)。1回のヨーグルトで1包を使い切るのだが、作ったヨーグルトを種菌の代わりにして次のヨーグルトを作ることもできる。
・作り方は簡単
種菌の他に用意するものは牛乳(500ml)、発酵に使う容器(フタ付き)、スプーン。容器とスプーンは事前に熱湯消毒しておく。
まず容器に牛乳を半分(250ml)入れる。
種菌1包を入れて、スプーンで混ぜる。
残り半分(250ml)の牛乳を入れて、さらに混ぜる。
あとはフタをして常温で放置し、ヨーグルトが固まるのを待つだけ。同梱のパンフレットによると発酵時間の目安は25~30℃で24時間、20℃前後で72時間とされている。
ただ気温は常に一定なわけではないし、今の時期は朝晩と日中で寒暖差が大きかったりもする。何時間くらい発酵させるのが正解なのだろうか……。
まあ様子を見ながら作るのも楽しみのうちだと思い、とりあえず24時間は最低でも放置してみることにした。あとはヨーグルトの出来具合に応じて判断すればいいだろう。
・ちょいちょい気になる
仕込みさえ終えたら、あとは置いておくだけ。しかしいざ発酵をスタートさせると、なかなかヨーグルトの存在が気になって物事が手に付かない。
ちゃんと発酵が進んでいるのだろうか。温度は大丈夫だろうか。なにか異変は起きていないだろうか。気になって仕方がないが発酵中に揺らしたりするのも良くないみたいなので、できるのは見守ることのみ。
やることが多ければ一日はあっという間に過ぎてしまうものだが、待ちに徹する24時間は長い。そして24時間で完成するのかどうかも今のところ分からない。だが待てば待つほど完成したときの感動は大きくなるはず。ヨーグルト作りとは「待ち」を楽しむ遊びなのかもしれない。
特にやるべきことはないものの、気持ちだけは厳戒態勢を敷きながら時が過ぎるのを待った。
・生クリームのような食感
そして24時間が経過した。ここで一度どれくらい固まっているか様子を見ることに。パカッとフタを開けて確認してみると……
おお! 見事に固まっている!!
そして表面にはホエー(乳清)が。ホエーが浮き出ているということは、ちゃんとヨーグルトが完成している証でもある。本当はもう少し時間が掛かるかと思っていたが、24時間でヨーグルトが無事に出来上がった。
少し冷蔵庫で冷やしてから食べてみた。味の方はというと、通常のヨーグルト(カスピ海ではないヨーグルト)よりも柔らかく滑らかな食感が特徴。ヨーグルトというより生クリームに近い舌触りで、酸味は少し強め。
固めのヨーグルトが好きな方には好まれないかもしれないが、このトロッとした食感は個人的にストライクである。ヨーグルト自体には甘みがないので、ハチミツなどをかけて食べるといいだろう。
そして何より朝食のレパートリーに手作りヨーグルトが加わったということが素敵ではないか。シリアルとかと合わせても美味しいし、なんだか起きるのが楽しみになった感じである。普段は本当に朝起きるのが苦手なんだけどね……。
出来上がったヨーグルトは1回分で結構な量があり、最初に述べたように作ったヨーグルトを種にして植え継ぐこともできる。作る楽しさも込みで考えれば、2包入りで1000円というのはコスパも優秀ではないだろうか?
自粛期間中に何か新しい趣味を始めようと思っている人は多いはず。取り組むことは別に料理でなくても構わないと思うが、今回紹介したヨーグルト作りは手軽な割に時間もつぶせて楽しかったのでオススメ。参考にしてみてね!
参照元:フジッコ「カスピ海ヨーグルト手づくり用種菌セット」
Report:グレート室町
Photo:RocketNews24.