本日、2019年4月19日の夜空に昇るのは平成最後の満月。日本人にとっては元号が切り替わるタイミングということで、普段の満月より感慨深いというもの。
さて、この記念すべき満月だが、「ピンクムーン」なる呼び名を持っているそう。なかなかにロマンティックだ。ネイティブアメリカンたちがつけたとのことだが、興味深いので詳しく調べてみたぞ!
・衝撃的すぎる色
ピンクムーンについてもっとも驚くべき点は、やはりその色だろう。ピンクムーンはなんと……
黄色い。
もう一度言うぞ? ピンクムーンは、黄色い。イエロームーン。
月の出と月の入りの時の地平線間近のピンクムーンなら、ある程度赤っぽく……それなりにピンクっぽく見えなくも無いかもしれない。これは日の出と日没時の、低い位置にある太陽が赤っぽく見えるのと同じ。
しかし他のタイミングでは普通に黄色く、見た目上はいつもの黄色い満月となる。ピンクムーンにカメラを向けても、パステルカラーのキュートなピンクの月でSNS映えゲットとはならないだろう。
・なぜピンクムーンなのか
ではなぜピンクムーンなどと名づけたのか……? 1792年から今日までの長きに渡り天気予報を行ってきた「The Old Farmer’s Almanac」によると、ピンクムーンのピンクはシバザクラやキキョウナデシコなどフロックス属のピンク色の花からきているそう。
これらの花は4月から5月にかけて開花期をむかえ、群生して地面をピンクに染め上げる光景は圧巻。一定の周期で満ち欠けする月と、植物の成長サイクルを関連付けて今がいつなのかを知る……。自然と共に生きるネイティブアメリカンらしい、英知に満ちたネーミング。
ちなみに「The Old Farmer’s Almanac」は、他にもいくつかネイティブアメリカンによる4月の満月の別称について言及しているので、あわせて紹介しよう。
Sprouting Grass Moon(芽生える芝ムーン)、Egg Moon(卵ムーン)、そしてFish Moon(魚ムーン)の3種だ。たまたまアンチピンクな気分の方は、こっちからお好きなものをどうぞ。
・時刻や天気は
そんな平成最後の満月、あるいはピンク(芝、卵、魚)ムーンだが、国立天文台によると東京における月の出の時刻は18時2分。そして23時55分に南中するとのこと。
また気象庁の天気予報では、19日から20日にかけて全国的に晴れていく傾向が確認できる。たとえ日中は曇っていても、遅い時刻になるにつれ雲は減っていくと思われる。条件は良好なので、今夜はぜひ外に出て平成最後の満月を楽しんでほしい。
参照元:国立天文台、気象庁、The Old Farmer’s Almanac(英語)
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.