皆さん「相席系の飲食店」というものをご存知だろうか? 簡単に説明するなら、完全にシロウトな男女をランダムにマッチングさせるバー、あるいは飲み屋のような店である。

この手の「相席系」のお店について、数年前から小耳には挟んでいたし、面白いことするものだなぁと思っていた。ただ、正直よく分からないし、まあ別に……という感じでスルーしてきた筆者。ところが先日、急に行く機会が到来。ガチに突入してきたので、どんな感じだったのか紹介するぞ

・相席ラウンジ

なお、この系統の飲み屋については『相席屋』が有名で、もはや全ての相席系店舗の代名詞になっている気がするが、今回行ってきたのは別のお店。ゆえに店の呼び方については「相席ラウンジ」で統一させていただく。

また、タイトルどおり行ってきた結果は完全に筆者たちの敗北。ハッピーな展開や、ムフフな展開は残念ながら一切無い……。哀(かな)しいオッサン3人が、フラフラと相席ラウンジに突撃してメンタルをやられる話である。しかし、それでは誰得感が半端無い気もするので、参考になりそうな情報を先にまとめてみたぞ!


・女の子たちはガチ一般人だった

「そういうのってサクラがいるんじゃないの?」と疑う方もいるだろう。筆者もぶっちゃけそう思っていた。女性だけではなく、ホスト的なサクラの男もいると思っていた……! 完全にいないとは言い切れないが、しかしガチ一般人も絶対にいると思う! 

これは共に行ったメンバー全員で完全に一致した見解なのだが、筆者たちがマッチングした女性3人組はガチのガチに一般人。詳しくは後述するが、筆者の見立てだと隣のテーブルにいた別の女性グループもガチ一般人。かなり周囲に意識を配っていたが、プロっぽかったり、営業チックなトークをしているのは見える限りでいなかったと思う。


・女性は本当にほぼタダ!

この辺は店によって多少違うだろう。HPに詳しくそれぞれの料金システムが掲載されていると思うので、行く際にはちゃんとググって確認していただきたい。ただ、今回突入したお店に限っては、女性なら席代500円のみ!

お酒は飲み放題で、相席さえしていれば注文した分は基本的に男性持ち。相席していなくても500円で飲み放題、料理も数点までなら無料。逆に男性は女性の分を支払うシステムかつ、居るだけで一定時間毎に料金を取られる。そのため普通の居酒屋やバーよりもかなり割高。


・トーク的とコミュ力は必須

トークの準備は、最も重要なポイントだと思う。筆者たちはろくに準備もせず無計画に突入した。そう、トークのネタも何も考えず! 結果として放送事故のような気まずい無言の時間が、何度も筆者たちのテーブルに流れることに。

男女どちらかがプロなホストクラブやキャバクラだとこうはならないだろう。ただ、女性たちの気まずそうな感じは、彼女たちが一般人であることを確信する要因にはなったので記事的には良かったのだが……。


・男は財布になる覚悟も

女性の中には男性と会話するつもりなど最初から無く、ガチに飯だけ食いにきている人もいる。筆者たちの隣のテーブルにいた女性グループがまさにそういった感じだった。店員が彼女たちに男性とマッチングしたことを告げにくると、舌打ちし、文句を言いつつ退店していった。本当に飯だけ食いにきていたのだろう……その姿はある種の潔さ(いさぎよ)すら感じた。

また、マッチングまでは受け入れても、男性と会話するつもりは微塵も無い女性も一定数いると思われる。男性は、たとえマッチングした女性が死海もびっくりな高塩分濃度の対応で、ひたすら黙って飲んで食うだけだったとしてもシステム上はただ黙って財布になる覚悟が必要だ。

逆に、女性との会話を求めていない男性が飯だけ食べに来店することは無いはず。男性的に楽しめるか、金だけ搾り取られるか……その辺は完全にギャンブルだろう。でも男性もそれをわかった上で来店するものだろうし、飯だけが目的の女性は何も気にせずひたすら気が済むまで飲み食いしまくっていいと思う!


・パートナー探しガチ勢的にもアリなのか

相席ラウンジはなるべく同じ人数で来店した男女をマッチングさせるシステム。大体が2人~3人くらいのグループだったのだが、中には1人で参加している人が、男女共にガチでいた!

筆者は1人で来店した経験は無く、そもそも今回がガチで初体験だったので詳しいことはわからない。しかしこの手のソロプレーヤーたちも男女問わず最初は誰かとグループで来て、何か思うところがあってソロで来店している……のだと思う。なぜなら、雰囲気的に男女共に相当な覚悟がないと1人で突撃はできないと思うからだ。

そう考えると、彼らはわりと本気で出会いを求めている……気がする。あくまでも推測だが、仮にそうであればガチに出会いがある場ということなのだろう。ソロ体験については要検証かもしれない。

ということで、以上が実際に相席系のお店に生まれて初めて突撃して得た役立ちそうな情報の全てだ。個人的に目玉のポイントは「サクラじゃない一般人は本当にいる」というところ。そして一緒に行く人がいないけど興味があるという方でも、ハードルはメチャクチャ高いと思われるが「ソロ参戦勢もいる」の2点だと思う。行く際には参考にしてみて欲しい。

さて、いよいよ次のページでは実際にどんな感じだったのかを記していこう。冴えないオッサンたちが無計画に突撃し、弾まない会話に精神をやられ、そして東京の夜に消えていくまでの話が今明らかに! ひたすらむなしいオッサンたちのぐだぐだな体験を知りたい方は次のページへGO!

Report:江川資具
Photo:RocketNews24.