大迫……いや、全員ハンパないって! 現在開催中のアジアカップ2019で、日本代表は6戦全勝で決勝の舞台にたどり着いた。どこかヒヤヒヤするシーンもあったものの、結果がすべて。あと1勝で2011年以来の王座奪還だ。

決勝の相手はカタール代表。中東の国ということは分かっても、どんなチームなのかイマイチ知らない人も多いのではないだろうか。そこで、決戦を前にカタール代表を紐解いていきたい。

・2022年のW杯開催国

カタールといえば、2022年のW杯開催国だ。近年、Jリーグに来る大物選手が騒がれているが、実を言うとカタールリーグも負けていない。シャビ、エトー、スナイデル……といった超一流の有名選手をはじめ、最近だと日本代表の背番号「10」を背負う中島翔哉選手のカタール1部・アルドゥハイルへの移籍が報じられたばかりだ。

2022年へ向けて着々と強化している印象だが、カタール代表の特徴はほとんどがカタールリーグでプレー。しかも、同じ所属クラブでプレーする選手が数多くいることが挙げられる。サッカーに詳しい方なら、数年前のドイツ代表がバイエルン・ミュンヘンの選手ばかりだったのと似ていると思っていい。

・高い連携

これはどういうことかというと、日頃から練習&試合をやっているメンバーで国際試合も戦える。つまり、年に数回しか集まれない他国の代表と比べ、高い連携を発揮できるのだ。それは今大会の数字にも表れており、6試合を戦って全勝している。

ここまでだと日本代表と同じ戦績ではあるが、内容が圧倒的。グループステージの3試合を10得点無失点、さらにノックアウトステージに入ってからもクリーンシートを継続しつつイラク、韓国を撃破すると準決勝のUAEは4−0と大勝している。これだけでも、攻守に隙のないチームというのが分かる。

・絶好調FWに要注意

で、特に警戒したいのが得点を量産しているアタッカー陣。中でも6試合すべてに先発しているアルモエズ・アリは警戒が必要となる。6試合で8ゴールと絶好調で、北朝鮮戦では4ゴールと大暴れ。準決勝のUAE戦でも、完全アウェーの空気を物ともせずにゴールを沈めた。

動画「Highlights: Qatar 4-0 UAE (AFC Asian Cup UAE 2019: Semi-Finals)」で確認できるように、カットインから放ったシュートは美しい弧を描きながらゴール隅へ。スピード、テクニック、決定力とどれをとっても、日本代表にとって脅威となるのは間違いない。

しかしながら、日本代表はクリーンシートで勝ってきたイランを3−0で撃破したばかり。イランのエースを完璧に抑えた冨安健洋選手、キャプテンの吉田麻也選手を中心にしっかり守って攻撃に転じたい。

順位はあまりアテにならないが、FIFAランキングは日本の50位に対してカタールは93位。ここまで来たら目指すは優勝のみ。決勝は2月1日の23時(日本時間)キックオフ予定だ。

参照元:JFA.jp、Instagram @qslYouTube
執筆:原田たかし

▼準決勝のUAE戦。アリ選手のゴールは0:46〜

▼サウジアラビア戦。1点目は1:02〜、2点目は打点の高いヘディングから(1:46〜)

▼北朝鮮戦は4ゴールと大爆発

▼レバノン戦でのゴールは1:32〜