近未来の犯罪を描いたアニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』。人間の心理状態から「犯罪係数」を数値化するというディストピア的世界観ながら、もしかしたらこういう未来もあるのかもしれない……と思わせる人気SF作品だ。

「ドミネーター」をはじめ、未来的なガジェットも魅力の本作。ところで今日、西武新宿駅を歩いていたらめっちゃ『サイコパス』っぽいロボットがいたのでお伝えしたい。自律移動型AI監視カメラ搭載警備ロボット「Perseusbot(ペルセウスボット)」である。

・駅の中に警備ロボが

午前10時すぎ。ピークは過ぎたものの、いまだ通勤客が行き来する西武新宿駅構内。何の変哲もない見慣れた風景である。奥の方からやって来た “それ” の存在を除いては。


人間の身長と同じくらいのロボットが……。


何やら言葉を発しながら……。


なんと警備をしている!

・実装実験だった

東京都立産業技術研究センター、アースアイズ、日本ユニシス、西武鉄道の4社が、駅構内の安全性向上・駅係員の業務負荷軽減を実現することを目的に共同開発したのが、この警備ロボット「ペルセウスボット」だ。

どうやら本日2018年11月30日まで実証実験を行っていたらしく、目撃できたのはラッキーと言えるだろう。ちなみに実験では、駅構内でのロボットによる巡回警備をとおして、踏破力の確認や不審者・不審物検知の精度などを検証したという。

・『サイコパス』感がパない

実験中は複数の関係者がロボットを囲むように移動していたが、「巡回警備中デス」と音声を発しながら巨大メカが自走する光景はまさにSF。めっちゃ『サイコパス』に出てきそうである。ていうか、確かこういうのいたよな。

朝日新聞によると、「ペルセウスボット」は自身のAI監視カメラと構内の定点カメラを連係させ、不審な動きをする人物や置き去りにされた荷物などを検知すると、駅員のスマホに通知するそうだ。非常にハイテクだが、あくまで駅員や警備員のサポート役ということだろうか。

しかし、いずれはさらなる進化を遂げ、危険な犯罪者と判断した時点でリーサルモードへと移行。「対象ヲ排除シマス」とか言いながら内部に搭載されたレーザーで躊躇なく目標を駆逐する……など『サイコパス』な妄想がはかどってしまう。

・未来がすぐそこに

今後は実験で得られた検証結果を元に、駅や空港など公共交通機関施設での普及を2020年を目標に目指すそうだ。ロボットが巡回警備を行うなんて、子供の頃に思い描いたような未来そのものである。なんだか感慨深い。

参照元:西武鉄道(PDF)、朝日新聞
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

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