よく「子は親を映す鏡」や「他人は自分を映す鏡」というが、「100円グッズは人を映す鏡」という言葉はあまり知られていない。いま私が考えた言葉なので知っていたら逆に怖いのだが、実はそういうことなのである。理屈はこうだ。
100円グッズというものは、メーカー等を見ないで買うことがほとんど。つまり、第一印象だけで選んでいる。それすなわち「ホンネ」であり、知らず知らずのうちに「自分」をさらけ出してしまっている……のである。たぶん。
ということで今回は、過去に私が密かに行った「部下たちの深層心理チェック」を今さらながら公開したい。まずチェックしたのは……
・佐藤英典編
当編集部の最年長にして「パイセン(先輩)」の異名を持つ佐藤(44)の机である。よく整頓された机であるが、中央に鎮座している「PCスタンド」は、実は彼が100均のシューズラックで自作した世界に一つしかないオリジナル品。
だが、シューズラックのメーカーこそが佐藤の「裏側」、つまるところ深層心理なのであるが、メーカーを調べてみたところ……
サナダであることが判明。
サナダといえば、ヤマダ、イノマタと双璧を成すプラスチック企業であり、ある意味では100円ショップ業界を支える「100均三銃士」の1社といっても過言ではない。デザイン性よりも質実剛健なイメージがあり、ついついサナダを選ぶ人は「リアリスト(現実主義者)」といっても差し支えないだろう。
・P.K.サンジュン編
続いては当編集部のワンパク男、P.K.サンジュンの机をチェックしたのだが、なんと……
100円グッズが皆無……!!
だが、ここから読み取れるのは「人に隙を見せたくない」という心理。一見すると心を開いている……ように見えて、実は心に高い壁を作っていて、その中には絶対に入れさせない……的な心理が100均皆無状態を形成しているのだ。心配である。
・中澤せいじ編
お次は、私のすぐそばに座っている中澤星児。ひどく散らかっている机であるが、ダブルで主張している100円グッズが目に入る。それは……
灰色のブックスタンド。
ちなみにメーカーは……
佐藤と同じサナダである。
そう、中澤せいじは「自分は佐藤っ子です」と宣言するほどの佐藤派であり、ある意味では佐藤を師匠と崇める佐藤軍団の若頭。ライターになって間もない頃、みっちり佐藤に鍛えられた「恩」を忘れないための「サナダ」なのであろう。
・和才雄一郎編
お次は副編集長の和才。彼は私の直属の部下にして、最も私と意思疎通がとれていないとロケットニュースの運営自体がヤバくなるほどの超重要人物でもある。そんな彼の机に唯一置かれていた100円グッズは……
ブックスタンド。
しかしこれ、メーカーは……
ヤマダ!
さすがである。さすが和才。もしもここで「サナダ」が来たらどうしようと思ったが、私が「ヤマダ派」であることを意識してのヤマダチョイス。ある意味、今のロケットニュースは「ヤマダ派」がコントロールしているといっても過言ではない。
・Yoshio編
ちなみに、そんな私の上司にあたるのが実はYoshioだったりするのだが、彼の机にも100均グッズは置かれていない。そのかわりに置かれていたのが……
IKEAの缶……。
さすがはオシャレなYoshioである。彼の場合は心の壁というより「100円グッズよりも良いモノを置いておく」という意志が読み取れる。やはりスクラッチくじを100万円ぶん買ってしまう男は一味違う。IKEAとは、なんともブルジョアだ。
・沢井メグ編
もうひとつちなみに、現在産休中ではあるが沢井メグの机もチェックしておこう。パッと目に入るのは、机の前方奥に置かれた細長いラックである。
こちらのラック、セリアなどにも似たような商品が売られており、もしも「100均早押しクイズ」が開催されたら、間違いなくひっかけ問題として起用されるであろう商品なのだが、注目すべきは網目状のデザイン。網目の細長ラックといえば……
オカザキなのだ。
和歌山のオカザキは、プラスチック製品というよりも「生活用品」に特化したメーカーであり、キッチン用品やトイレ用品、洗濯用品に清掃用品、はたまた園芸用品にカー用品……と、幅広い「暮らし」を支えるラインナップが特徴。つまるところ、深層心理としては「より良い暮らしを望んでいる」のだ。
・あひるねこ編
残るメンバーは、あと2人。姉妹サイト「Pouch」の女子たちの机もチェックしようと思ったが、ガチギレされそうなのでやめておいたことはさておいて、いつも机をキレイに整頓している「あひるねこ」君の机をチェックしてみよう。
めちゃんこキレイだ。しかし……
まるで建物のように組まれたこの乳白色のラックは……まさしく100円ショップで売られているアレだっ……!!
しかしこれ、実は似たような商品がいくつものメーカーから販売されており、これまた100均早押しクイズなら間違い回答連発するであろう「ひっかけ問題」になりうるニクい奴なのであるが、見分け方は簡単。格子の形状である。
くり抜き穴がタテ方向……
ということは……
サナダ……!!
佐藤と同じサナダ……!!
あまり知られていないことだが、あひるねこ君は、ある意味では和才が手塩にかけて育てた「和才っ子」である。そんな和才はヤマダ派なので「羽鳥軍団」。となると、あひるねこ君も流れ的に羽鳥軍団……と余裕こいてたら……
まさかの佐藤軍団っ……!!
若手2人を手中におさめるとは、佐藤の政治力あなどりがたし。だが、のこる1人が「ヤマダ派」であれば、まだ佐藤軍と戦える。のこる1人は……
・ジュンくん編
最後の1人は、毎度おなじみ、営業部隊の「ジュンくん」である。
整頓されたデスク。一見、100円グッズなど何もないように思えるが……
2段に置かれた黒いプラカゴ、これは間違いなく100円グッズだ。それもプラスチック製品なので、ヤマダ、イノマタ、サナダのいずれかである可能性が極めて高い。ヤマダなら羽鳥派、サナダなら佐藤派、イノマタであれば「新派閥」であるが……
ひっくり返してラベルを見てみると……
なんとそこに書かれていたのは……
ヤマダか!?
サナダか!?
それともイノマタ!?
さあどれだっ……
ヒマラヤ!!!!!
<完>
参考リンク:ヒマラヤ化学工業所
Report:100均評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24.