数ある配信サービスのなかでも、Netflixはコンテンツ量とオリジナルシリーズのクオリティーで群を抜いている。そんななかでもイチオシ作品として、以前の記事「『ブレイキング・バッド』が好きな人に絶対オススメの海外ドラマ3選」で紹介したのが『ナルコス』だ。

同作は、米国から派遣された麻薬捜査官と麻薬カルテルの壮絶な戦いが描かれる、実話に基づいたシリーズ。そのシーズン4が日本でも2018年秋に配信開始されそうなので、新シーズンのプロット(物語)やキャスト、裏話などを紹介することにしたい。

・シーズン4の舞台はメキシコに!

『ナルコス』のシーズン1&2では、実在したコロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルと米麻薬捜査局(DEA)の攻防戦が展開され、シーズン3は同じくコロンビアの麻薬組織カリ・カルテルの分裂と終焉が軸となっていた。そして、米エンタメ情報サイト『COLLIDER』によると、来たるシーズン4で舞台となるのは1980年代のメキシコだ。

実際のところ原題は『Narcos:Mexico』で、米エンタメ・データベースサイト『IMDb』では『ナルコス』のページではなく、新たに作られた『Narcos:Mexico』の新ページが存在している。“シーズン4” というよりは、スピンオフやリブート的に考えた方がよいかもしれないが、ややこしくなるので “シーズン4” としておこう。

・メキシコの麻薬カルテルの台頭が描かれる

さて、前置きが長くなってしまったが、新シーズンの主人公はメキシコのグアダラハラに派遣された麻薬捜査官キキ・カマレナと、80年代に同市で勢力をつけてカルテルを形成し始めたミゲル・アンヘル・フェリクス・ガジャルドだ。

徐々に組織の規模を拡大していったミゲルを、キキが潜入捜査していく過程がスリリングに描かれるもよう。言わずもがな双方ともに実在した人物である。現在もメキシコで大きな問題となっているカルテル同士の抗争や、麻薬戦争のルーツをシーズン4で垣間見ることができるのではないかと思う。

・『ローグ・ワン』のイケメン俳優がカルテルのボスに!

では次に、主要キャストを紹介することにしよう。カルテルのボスであるミゲルを演じるのは、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』でキャシアン・アンドー役を演じたディエゴ・ルナだ。

メキシコ出身で超絶イケメンの彼が、どんな悪役ぶりを見せてくれるのか超楽しみである。ちなみに本物のミゲルは、あまり男前と言えないことを付け加えておきたい。

対するキキ役に扮するのはマーベル映画『アントマン』や、火星を舞台にしたSFアドベンチャー映画『オデッセイ』などに出演しているマイケル・ペーニャ。いかついルックスの割には、善人を演じることが多い俳優である。

タイプキャストだったらキキ役をディエゴ、ミゲルをマイケルが演じそうなところだが、真逆なのがナイス・キャスティングだと拍手を送りたい。

・ペーニャ捜査官はカムバックせず……

また、『ナルコス』のファンなら、「シーズン1~3までペーニャ捜査官を演じたペドロ・パスカルは!?」と思うのではないだろうか。

新シーズンに出演しない理由は明らかではないが、2017年9月に起きた事件が関係しているのではないかとも言われている。新シーズンのためにメキシコ中部イダルゴでロケ地を探していた製作スタッフが、蜂の巣状態の射殺体で発見されたのだ。

なんとも悲惨な事件は麻薬カルテルの犯行だと見られている。そして事件を知ったペドロは大きなショックを受け、“安全に製作できないならシーズン4はない” とコメントしていた。

単に物語の舞台がコロンビアからメキシコへ移ったからかもしれないが、いずれにしても残酷な事件もペドロの降板も残念である。だが、それだけ製作チームがシリーズのために、リアリティを追及している証ではないだろうか。

『ナルコス』シーズン4は、11月16日より米国で配信スタートする予定だ。通常通りなら日本でもほぼ同時期にリリースされるはず。傑作シリーズの新シーズンも、忘れずにしっかりチェックしよう!

参照元:YouTube、Instagram @diegoluna_@mvegapenaIMDbCOLLIDER(英語)
執筆:Nekolas

▼『ナルコス』シーズン4の予告編