レディー・ガガといえば “ガガ様” の愛称で親しまれ、奇抜なファッションとキャッチーな楽曲の数々で絶大な人気を博しているシンガーだ。そんな世界の歌姫が主演し、日本で12月に公開予定の映画『アリー / スター誕生』がベネチア映画祭で絶賛されている。

ハリウッドでは、昔から「人気シンガーは映画スターにはなれない(逆も然り)」とよく言われる。果たしてガガ様は、ジンクスを覆すことができるのだろうか!?

・『アリー / スター誕生』ってどんな映画!?

ガガ様が初主演を務める本作は、1937年の公開作『スタア誕生』のリメイクとなる。ウェイトレスをしながらスター歌手になることを夢見るアリーが、ロックスターのジャクソン・メインに才能を見い出され、スターダムを駆け上っていくシンデレラストーリーだ。

・ブラッドリーの初監督デビュー作品

本作の見どころは、容姿に自信がなくコンプレックスを抱えながらも自分を受け入れ、成功を手にするアリーをいかにガガ様が体現するかという点だろう。また、これまでにアカデミー主演&助演男優賞に3度もノミネートされた経歴を持つ演技派イケメン俳優のブラッドリー・クーパーが、脚本&初監督を務めているところも見逃せない。

・ガガ様&ブラッドリーによる書下ろしの曲も!

しかも、米エンタメ・データベースサイト『IMDb』によると、劇中で使用されている楽曲のいくつかは、なんとブラッドリー&ガガ様による書き下ろしのオリジナルソングだという。

予告編でもガガ様は圧倒的な歌唱力を見せているが、実際に歌っているブラッドリーも信じられないほど素晴らしい歌声を披露していて驚くばかり。“天は二物を与えず” という言葉は、この2人には当てはまらないと言えそうだ。

・ベネチア映画祭に出品され大絶賛!

そして米ニュースサイト『Mashable』によると、ベネチア映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門に出品された本作は、かなり高い評価を得ているようなのである。批評家のなかには以下のように評価する人もいるなど、ガガ様の演技力とカリスマ性が絶賛されている。


「あえて誇張して言いたい。本作は趣味が良く繊細なメロドラマだが、全く “メロドラマ” を感じさせない。歌舞伎レベルの壮大な苦しみを表現し高貴な輝きを放つスター、レディー・ガガのような人物が映画界には必要だ。いつもの派手なステージ用メイクなしでも、カリスマ的なレディー・ガガに驚いた」


・ハリウッドは「二足のわらじ」を毛嫌い!?

ちなみにハリウッドでは、“二足のわらじ” が歓迎されない傾向にあり、前述したように「人気シンガーは映画スターにはなれない(逆も然り)」と言われている。良い例がマドンナで、映画『エビータ』や『スウェプト・アウェイ』に主演して話題にはなったが、興行成績が振るわず散々な結果に終わってしまった。

ただ、人気シンガーによる主演映画の成功例は少なからずはある。例を挙げるとしたら、ホイットニー・ヒューストンが人気歌手役で主演して大ヒットした映画『ボディガード』や、人気ラッパーのエミネムが主演した『8 Mile』だ。後者は作品としての評価も高かったが、やはりホイットニー&エミネムともに “映画スター” にはなれなかった。

・ガガ様はハリウッドのジンクスを覆せるのか!?

そこで、ガガ様がハリウッドのジンクスを覆せるのかが注目点となる訳だが、すでに演技派女優としての実力は証明している。人気ドラマ『アメリカン・ホラー・ストーリー:ホテル』で演じた伯爵夫人役の演技は、歌だけでないと話題をさらった。

前評判の高さを考えたら、来年のアカデミー賞でガガ様が主演女優賞にノミネートされる可能性も少なからずありそうだ。日本では、2018年12月21日より公開スタート。かなりの話題作だけに、ガガ様のファンならずとも要チェックの作品だと言える。

参照元:IMDbYouTubeMashable(英語)
執筆:Nekolas

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