連載作品と違い、限られたページの中で一つのストーリーを描く読み切り漫画。ずぶの素人でも、しっかりとした構成が必要不可欠であることは想像に難くない。

さて、少年ジャンプの漫画誌アプリ「少年ジャンプ+」に掲載されたある読み切り漫画が、ネットを中心に今話題になっている。平野稜二先生による『勇者ご一行の帰り道』という作品なのだが、ご存じだろうか? ネタバレを避けつつ、以下でご紹介したい。

・話題の読み切り漫画

『勇者ご一行の帰り道』はタイトル通り、勇者や魔王がいる世界を描いたファンタジー漫画だ。物語は冒頭、主人公の魔法使い・ニナを含む4人の勇者一行が、魔王討伐から帰ってくるシーンから始まる。勇者、戦士、僧侶、魔法使い……。ドラクエをイメージすると分かりやすいはず。

・ツイートが拡散

この作品が話題になったきっかけの一つとして、同じく「ジャンプ+」で『アビスレイジ』を連載している成田成哲先生のツイートが挙げられるだろう。成田先生は作中に描かれた見開きイラストを引用し、以下のようにコメントしている。

「この綺麗な見開きの意味が読む前と読んだ後で変わってくる」

ニナたち勇者一行が、村の人々に迎えられながら故郷に凱旋するこのシーン。カラーで描かれており、成田先生の言う通り綺麗で鮮やかな印象を受ける。しかし、「意味が変わってくる」とはどういうことなのか? 気になって、私(あひるねこ)もリンク先から漫画を読んでしまった。

・読み返すこと必至

言ってしまうと、別にホラー的な大どんでん返しが待っているわけではない。ただ、読者は読み進めながら、様々な部分で違和感を感じると思う。その違和感の正体が徐々に明らかになり、件の見開きに繋がっていく。成田先生のツイートの意味が、そこで分かるはずである。

読み終わった後、改めてもう一度最初から読み返したくなるこの作品。「ジャンプ+」にて無料公開中なので、詳しくは自分の目で確かめてみて欲しい。

参照元:少年ジャンプ+、Twitter @bisekai1
執筆:あひるねこ

▼話題になった成田成哲先生のツイート

▼こちらは作者・平野稜二先生のツイート