iPhoneのバッテリーが2年でダメになるのは何故? Appleに問い合わせたら…誠意あふれる対応に震えた(後半)

・スタッフさんの説明をざっくりまとめると

では、ライブチャットサポートのスタッフさんは、どのような対応をしてくれたのか? それを紹介する前に、先方の説明内容を超簡単に要約してお伝えしたい。こんな感じだ。


【ざっくり要約】iPhoneって、500回充電したらバッテリーの最大容量が100%から80%になるようになってねん。2年とかそういう期間的な問題じゃなくて、充電回数の問題やねん。

で、iPhoneのバッテリーってそういうもんやねん。別にわざと壊れるように設計してるワケじゃないで。バッテリーの性質上そういうもんやから、しゃーないねん! 不安にさせてごめんな〜。


──といったところ。そのスタッフさんの説明を、私が120%理解できたのかというと……正直なところ、私自身の知識の無さが原因で分からない部分もあったのだが、そんなことは今となってはどうだっていい。とにかくスタッフさんの対応に、私は参ってしまったのである。

そしてそれは……こうして始まった。ちなみに、背景が青色の箇所が私の打ち込んだ部分であり、灰色の箇所がスタッフさんの返答である。

・チャットスタート

まずは挨拶を交わしてから……


──私はいきなり質問を3つぶっこんだ。聞きたいことが1つじゃ収まり切らないから3つ。この時点で、「いや、1つにして下さい」と言われるかもという気もしたが……


──バッチ来い的な返答。ゆえに、投下する。3つの質問を……! まずは、1番オーソドックスな質問から放った後に、


──個人的に1番気になっている質問を2番目に投下。そして……


──3番目の質問。


──隠し切れない怒りがこぼれ出している。誰だよ、こんなイヤな質問するヤツ! ……と今から見返すと思うが、その時の私は「どうなってるのか聞かせて欲しい」という気持ちが勝っていたのだ。


──とりあえず、なぜこういう質問をするかという理由を長々と説明していたところ……


──「詳細に教えていただきましてありがとうございます」という、実に隙が無い返答。さらに……


──「そのように設計されているワケではございません」って、これまた隙が無い。そりゃそう言うでしょ、なんて思っていたら……! ここから怒涛の説明が始まったのである! こんな風に……


──なんというか……これを打つだけでも大変だ。自分がAppleのスタッフだったら、絶対にやらない。「こちらのサイトをご参照して下さい」で終わらす。にもかかわらず! このスタッフの対応は……プロだ

なにせ、参考になるサイト(Apple内の「バッテリーのサービスとリサイクル」と「iPhoneのバッテリーとパフォーマンスについて」)を教えてくれるだけでなく、クリック方法まで教えてくれている!!

──この時点で、消滅する私の怒りの炎! 完全鎮火! 圧倒的消火速度!! そして……先方の締めのひと言。


──これで終わらしてもOKと思ったのだが……私はどうしても気になる! 「経年劣化を防ぐ手段はないのか?」という点が。よって、重ねる。もう1つ……質問を!!


──向こうが「回答に関してはここまで」と言っているのだから、スルーされても仕方がない。そうなったら諦める……と思っていたら!!



──普通に回答。まるで「回答に関してはここまで」という先の発言など無かったかの如く。 なので……もう1つ質問をぶっこむ! 「申し訳ない!」と思いながらも、追加で質問していいか聞いてみたら……!!



圧倒的ウェルカム感!


──ここにきて、さらにプッシュ! 言葉に甘えて、もう1つ重ねる! なぜ、最大容量が80%になるのか、それを聞きたい……!!


すると……!

文章をまとめはじめた!


──これはまた来る! 「回答に関してはここまで」と自らが言ったにもかかわらず、また来る!! 自分で終了のホイッスルを吹いたのに、ウォーミングアップ始めとる。そう思っていたら……



──正直なところ、リチウムイオンバッテリーが何かさえ知らない私にとっては、理解できない部分もある。しかし! ヒシヒシつ伝わってくる……誠意! 誠意大将軍(羽賀研二さん)が口にした「誠意」の1万倍くらいの誠意を!!


──ゆえに、自然とこぼれだす「理解できました」! そして、「ありがとうございました」!! おまけに最後も……


お見事!


完璧なるフィニッシュブロー!!


──こうして、私は心地よい敗北感とともにチャットを終えたのであった。今使っているiPhone8のバッテリーが逝ったとしても、またiPhoneを買おうと心に誓いながら……。

[完]

参考リンク:Apple「バッテリーのサービスとリサイクル」、「iPhoneのバッテリーとパフォーマンスについて
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.