最初に断っておきたいのだが、私は別にハゲではない(と思う)。私の薄毛進行具合を登山に例えるならば、せいぜい2合目か3合目程度。7合目や8合目あたりにいる諸先輩方と比べれば、まだまだ若輩者でしかない。しかし……!
そんな私でも、後ろを振り返ると「知らぬ間に、ずいぶんと登ってきたもんだ」と感じることがある。例えば、10年前に撮った写真を見たりすると……
めっちゃ毛あるやんけ!
つーか、誰やねん!
国際指名手配されてる過激派やんけ!!
──と、自分でビビってしまうのである。それは何も私の10年前の写真に “過激派感” が漂っているからだけではない。昔は髪の毛の量が人並み以上だったからだ。
思い返せば、当時は美容師さんから「髪の毛多いですね」とよく言われていたものである。逆に毛量の多さが悩みであり、「将来ハゲないのが救いだなぁ」と思っていたのだが……それも今は昔。
20代後半に “薄毛山” へ足を踏み入れた私は、36才になった現在、そこそこの高さにまで登ってきてしまったのである。
・原因は?
それにしても、なんでこんなことになってしまったのだろうか? 不規則な生活だろうか? タバコだろうか? それとも遺伝だろうか? ……正直、全部に心当たりがあるので何が原因かはわからない。
ただ1つ確かなのは、過去と比べるとヒヤっとするほど髪のボリュームがなくなったということだ。
・TASPOで気づく
ちなみに、私が見た10年前の写真とはTASPOに貼ってあった顔写真。言うまでもなく、自動販売機でタバコを買えるカードのことであり、確か私はTASPO申請受付の直後くらいに申し込んだのである。
あの時もし、私がTASPOを申請しなければ……そして「面倒くさいからタバコやめるわ」となっていたら……今ごろ私は薄毛に悩まされることなどなかったのだろうか? 頭皮を濡らす小雨にビビることもなかったのだろうか? あの時もし──
もうやめよう。これ以上考えると毛が抜けそうだから。
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.