犯行現場を目撃された容疑者が逃走した場合、映画やドラマなどでは目撃者の情報をもとにモンタージュが作成されたり、プロに人相書きを依頼するシーンが登場する。

しかし現実の世界では、いつもそうとは限らないようだ。というのも、犯行を目撃した人がヘタウマの極致のような人相書きを作り、全く似ていないのに容疑者の身元が判明する奇跡が起きたというのである。

・目撃者が容疑者の人相書きを作成したものの……

米ニュースサイト『Mashable』によると、米ペンシルバニア州ランカスターの青果市場で、従業員を装った男が現金を盗む事件が発生。現場を目撃した人が人相書きに挑んだところ……まるで子供の落書きを彷彿とさせる、ヘタウマの極致のような絵を作成したのである。

・人相書きを見てピンときた警察官が登場

その人相書きを見てみると、こ、これは……。どヘタというよりは “可愛らしいイラスト” といった趣(おもむき)で、これがアートならアリかもしれない。だが「これで容疑者を捕まえてください」と言われても、当局は頭を抱えてしまうのではないだろうか。

ところが、この絵を見たランカスター警察の警官がピンとくるものがあったようで、なんと男の身元がハン・ヒュオク・グェンであることが判明!

・人相書きが犯人と全く似ていない……

そして、気になる容疑者が人相書きに似ていたのかと言うと……男の顔写真と絵を比較した画像は悲しいほど全っ然似ていない……。男のアゴは平たいのに絵では尖っているし、男の髪の毛は後退気味で寂しいのに対し人相書きの方はフサフサ。あえて共通点を挙げるとしたら、キョトンとした瞳ぐらいだろうか。

この人相書きを見て、「これはアイツかもしれない……」と分かった警官の勘の鋭さときたら、西部警察とマイアミ・バイスが束になってもかなわないのではなかろうか。

この警官のお手柄は表彰ものだと言えそうだが、グェンは現在も逃走中で警察は市民に情報を募っているそうだ。一刻も早く男が捕まることを願いたい。

参照元:Twitter @CBSNewsMashableCBS(英語)
執筆:Nekolas

▼こちらが人相書きと身元が判明した容疑者の写真