東京・池袋に、従来の「とんかつ屋」のイメージを覆す名前のお店がオープンしていた。そのお店は、以前「サーロイン牛かつ池田」という名前で営業していた場所。それがいつの間にか店舗が変わってしまっていた。

新しいお店の名前は、全然とんかつ屋とは想像もできないものだ。まるで、ラブコメ漫画のタイトルではないか? と思ってしまうようなもの。その名前とは……。

「君に、揚げる」


「君に、揚げる」だと!? 何じゃそりゃーーッ! 普通は「○○屋」とか「○○亭」みたいな感じが主流。せめてとんかつの店なんだから「○○かつ」みたいなものは多いと思う。しかしここは名称というよりも、“文” だ。もしくは新連載漫画のタイトルみたい。


当編集部中澤星児が過去に書いたイラストに、「君に、揚げる」という文字を載せたら、かなりしっくり来てしまった。お店の名前としては珍しいよな……。裏を返せば、一度聞いたら忘れられない名前だ。インパクト面を考えれば、良い店名と言えるだろう。


・群馬県のブランド豚のアンテナショップ

店名に関するツッコミはこれくらいにしたい。実はこのお店、群馬県のブランド豚「嬉嬉(うれうれ)豚」を取り扱うナチュラルポークリンクのアンテナショップだ。メニューは当然、嬉嬉豚を使ったとんかつがメイン。そのほか、エビフライやメンチカツなども提供している。

・定食は750円均一

メニューを見てみると、定食の価格は750円均一でとてもわかり易い。定食にはご飯と豚汁、小鉢とおろしポン酢がついてくる。選べるメインは10種類だ。私(佐藤)は嬉嬉豚を200グラムも使ったロースとんかつ定食を食べることにした。ご飯かキャベツのどちらか大盛り無料だ。


とにかく分厚いロースかつなので、揚がるのには少々時間がかかる。その間に、小皿に盛ったソーセージやハムを提供してくれる。心遣いがうれしい。

待つこと約15分、分厚いとんかつが来たーーー!!


・あえて何もつけずに食すべし

ほんのりとピンクに色づいた断面が実に美しい! 厚さは推定2センチ越え、大口を開けて肉の旨味を噛みしめてやる!

かつの食べ方について、特にお店の人がアドバイスをすることはないようだ。ヨソの牛カツのお店などでは、「まずはワサビ醤油で」なんて言われたりするけど、私がお店を訪れた際は特に指定されることはなかった。

そこで、ソースも塩もかけず、あえてそのままで頂く。肉の旨味を存分に味わいたかったら、コレだろう。すると……

サックリとした薄衣の向こうから、ジワリと肉汁があふれてくる。脂の甘味は上品で柔らかく、もっちりとした肉の弾力がクセになる。ちなみにこの豚、エサに納豆菌を混ぜており、腸内環境を保っているという。その影響か、豚特有の臭みは一切感じなかった。

お店の名前はちょっと変わっているけど、味はたしかだ。ウマくて安いとんかつ食いたかったら、「君に、揚げる」を訪ねてみてくれ!

・今回訪問した店舗の情報

店名 君に、揚げる
住所 東京都豊島区南池袋2-13-10 東海キャッスル小林1F
営業時間 11:00〜16:00 / 17:00~20:00
定休日 なし

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24