つい1~2年前、牛カツブームが到来していた。新しいお店が続々とできて、それぞれがオリジナルのスタイルを模索しながら、牛カツブームを盛り上げていた。ここ最近も有名グループが店舗展開に力を入れいるのだが、一時に比べるとその熱も随分落ち着いたように見える。

ブームは終わったのか? もしかしたら、終わったのかもしれない。これからは本当に美味しいお店しか残ることができなくなるだろう。そんな中でも、例えば「和 -NAGOMI-」は勝ち残るお店のひとつではないだろうか。そう思うほど、こちらのお店は素晴らしい! 店舗に一度足を運んだ私(佐藤)は、その味を忘れられなくなったほどだ。

・アクセスは悪い

はっきり言って、お店の場所はわかりにくい。こんなとこにお店があるのか? と思うような場所に、ひっそりと店を構えている。だがその分、穴場の店と言えるだろう。

住所地は上池袋で、JR山手線池袋駅と大塚駅のちょうど間。巣鴨中学の裏手に位置している。池袋駅からなら、山手線沿いを堀之内橋方面に向かって歩いて行くと、わかり易いかもしれない。「牛カツ」のちょうちんが目印だ。

・牛かつを焼く?

さて、注文するのは もちろん牛かつである。それもダブル(2700円)だ。

せっかく来たのでガッツリ食ってやる。オーダーしてからしばらくすると、店主は石盤の下の固形燃料に火をつけた。

ちなみにここのお店は、石盤で焼くローストビーフ丼も有名で、ローストビーフを焼くためだけにあるのだと思ったら、牛かつでも使用するらしい。まさか、牛かつも石盤で焼くのか? ……どうやら、そのようだ。


・見るからに食欲をそそる

約10分程度待っていると、ダブルの牛かつキターッ!!

ご飯に牛肉の吸い物。2種(胡麻・和風)のドレッシングと卵。お水はクリスタルガイザーをボトルのまま出してくれる。

牛かつは薄衣で、見るからにサックサック。しかも、カツとカツとの隙間から、真っ赤な肉の色が覗いているじゃないか! ひとつつまんでみると……。

ぬお~! 実に美しい赤身。揚げた時の熱で、ジワリと肉汁があふれている。これは見た目ですでにやられてしまう。今まで食べてきた牛かつがニセモノだったんじゃないか? とさえ思ってしまうほど。ローストビーフを牛かつにすると、こうなるのか。

・焼いてウマさ倍増

このまま食べたい衝動を抑えながら、石盤でサッと焼いてみる。

焼くというよりも、「炙る」に近い感じで軽く火入れをして、まずは卓上の岩塩で頂くことに。

一口食べると、焼いたことで肉のなかに閉じ込められた肉汁がジュワっとあふれてくる。凝縮された肉の旨味が口の中にドン! と押し寄せてくるようだ。衣のサクッとした食感がアクセントとなって、ウマさが一層引き立って感じられる。

これは焼きだ! 絶対に焼いて食うべきだ!!

塩で食べるもヨシ、ワサビをつけ食べるもヨシ、ドレッシングで食べるもまたヨシなのだが、最終的にタマゴにつけて食べるのが、一番自分の好みにあった。

・タマゴで食うとさらにウマい!

なお、ご飯は1杯だけ おかわりできる。なので、カツを一通りタマゴにくぐらせたら、おかわりをしてかつの旨味を含んだタマゴをご飯にかけて食べるのがオススメ。これで、さらに美味しさを堪能できるぞ。

とにかく、本当の牛かつを知らない人は、ぜひこのお店に行くべき! 今まで食べていたのは何だったのか? 心の底からそう思うほど、ここの牛かつは違う。一度味わったら、他の店で牛かつを食べる気になれないかも!?

・今回訪問した店舗の情報

店名 和 – NAGOMI –
住所 東京都豊島区上池袋1-6-8
営業時間 11:00~22:30
定休日 不定休

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

▼ここの焼かないステーキも気になる。焼かないってどういうことだ?

日本、〒170-0012 東京都豊島区上池袋1丁目6−8