2017年6月、愛知県で発覚した主婦5人による金塊の密輸事件。密輸だなんて大それたことを、一般人が “割のいいバイト感覚” でやってしまうものなのかと、衝撃と共に話題となったものだ。

そして、また金塊の密輸事件が起こったという。今回は未遂で済んだというのだが、別の意味で、衝撃的な事件であった。

・空港で不審な男

事件が起こったのは、中国・山東省にある「青島流亭国際空港」だ。あの “チンダオビール” の青島にして、山東航空がハブとしている空港である。

その空港内の税関に、ひとりの外国人男性が現れたそうだ。歩き方や態度が、なんだか不自然。職員は男の動きに目をとめていたところ、手荷物から200グラムの金塊が出てきたという。これは怪しい! ということで、さらなるX線検査を行われた。すると……

・尻に金塊が!

肛門に金塊を隠していたことが判明したのである。その数、200グラム×3つ! 計600グラムの黄金を肛門につめていたというのだ。さらに靴下の中から金塊200グラムが! 合計1キロの金塊を隠し持っていたことが判明し、事件が明るみとなった。

・プロとは思えない犯行

男は、尻にブツを詰めた状態での歩行に慣れていなかったのだろう。そのため動きが不自然となり、税関職員に強い印象を与えたのではないだろうか。しかし、発覚のキッカケが「カバンに入っていた金塊」とは、あまりにもずさんである。

ここからは想像だが、男は金塊1キロを尻につめて運ぶつもりだったのではないか。だが、入れることができず、とっさの判断で靴下やカバンに隠したと考えられる。だとしたら……

なんという甘い手口だろう。とてもプロとは思えない。

現在、詳しい捜査が行われているというが、状況を見る限り、男は素人である可能性が大いにある。甘い言葉に乗せられてしまったか……。

・尻から黄金、青島では初のこと / 頻発する肛門密輸

尻から黄金とは、青島では初のことだったというが、現在、各国で肛門密輸の摘発が報告されているようだ。ここでも、税関職員の目を欺くことはできなかった。

たまに「地方空港は、チェックが甘いから大丈夫」なんて言う人がいるが、ナメてはいけない。今回の件は、地方空港でも、厳しい目を持っていることを証明した形だ。密輸は犯罪。ウマい話には必ずと言っていいほど、犯罪が絡んでいる。各自、気をつけられたし。

参照元:新浪新聞鳳凰網(中国語)
執筆:沢井メグ
Photo:Wikimedia Commons
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