日本でよく知られている歴史上の外国人といえば、まずフランシスコ・ザビエルは外せない。それもそのはず、ザビエルは言わずと知れた宣教師。日本に初めてキリスト教を伝え、その特徴的な頭は一度見たら忘れられないほどインパクト大だからだ。
現在の長崎県で布教活動をしたイメージだが、実を言うとザビエルは各地を転々。なんと大分県も訪れていたという。そして、私(筆者)がそのことを知ったのは他でもない。何気なく大分みやげの「ざびえる」を買ったことからである。
・大分みやげのざびえる
どこか遠出した時はお土産がつきもの。先日、大分県に行った私も例外ではなく、帰り道にお土産コーナーを漁っていた。目に入るものは、海の幸をはじめ「かぼす」や「柚子胡椒」など、大分を代表するものばかり。一通り見て回り、個人的に好きな「柚子胡椒」を手に取って、ホクホクしながらレジに並ぼうとした。……が、その時!
思わず目を奪われたのが、南蛮菓の「ざびえる」である。なにせ「ザビエル=長崎県」と思っていただけに、何故に大分のお土産なのか不思議に思ったのだ。とりあえず商品の製造元を確認したところ、なんとまさかの「大分県」。ほぅ……という流れで買って帰ったのだった。
・高級感ある味わい
一体全体、ザビエルの名が大分で使われているのはなぜなのか。購入した6個入りのざびえる(税込648円)を開けてみると、オシャレな南蛮菓が入っているほか、商品の説明と誕生した理由を書いた紙が添えられていた。ザックリいえば、ザビエルは大分県も訪れており、南蛮文化を広めたのだという。へぇぇ!
意外なところで使えそうで使えない新たな知識を手に入れ、大分で「ザビエル商品」が売られていることも納得したところで、いざ実食。調べているうちに実は有名な南蛮菓ということもわかり、期待は膨らむばかり。まず中身を確認するため、パカッとひとつ割ってみると……! あらまぁ!
白餡が何ともおいしそう。1口サイズなのでパクリと口に放り込めば、高級感ある味わいがフワリと広がっていく。これぞ南蛮菓……という味はお茶やコーヒーにも合うだろう。っていうか、めちゃくちゃウマいやん!
・金と銀の2種類
また、ざびえるには金と銀の2種類の味が存在。金はラム酒につけたレーズンが練りこんであり、銀はプレーンな白餡が入っていて2つの味を楽しめるようになっていた。子供は好き嫌いが分かれるかもだが、これを嫌いな大人は少ないのではないだろうか。
・製造中止を乗り越えたロングセラー商品
大分の百貨店トキハが運営するオンラインショップ「トキネット」によると、ざびえるはロングセラー商品だが、一度は製造中止となったこともあるらしい。しかし今は復活しており、多くの人に親しまれているのだとか。
確かにその味は申し分なし。ざびえるファンが復活を望んだのもわかるし、もっと多い個数が入ったものを買って帰ればよかったと悔やんでいる。大分県を訪れるなら「ざびえる」という名前は覚えておいて損なし。ぜひオススメしたいお土産だ。